BNDは株価安定の債券ETF。配当好き投資家におすすめ

株式投資のリスクヘッジによく使われるのか債券です。
株式よりも値動きがずっと安定しているのが特徴です。

債券への投資には馴染みが無い方も多いと思います。
しかし、今は優良な債券ETFが出ているので、初心者もだいぶ始めやすくなりました。
今回は、人気の米国債券 ETF であるBNDについて解説します。
ちなみに僕自身も投資している優良 ETFです。
BNDへの投資に向いている人
・株式投資のヘッジとしてPF全体の値動きをマイルドにしたい
・大きなリターンを狙うより、インフレリスクに備えたい
・毎月安定的な分配金が欲しい
(記事のデータソースはバンガード公式サイトです。)

BNDとは

BND は正式名称を“Vanguard Total Bond Market ETF”と言います。
名前のとおり、名門のバンガード社が運営する ETF です。

参照インデックスは「ブルームバーグ・バークレイズ米国総合浮動調整インデックス」というものです。

BNDの株価チャート【安定感バツグン】

BND の株価チャートを見てみましょう。
下のグラフは2020年初めの株価を1として、6月までの株価の推移を表したものです。
比較対象に人気の株式投資インデックスファンド VOO を持ってきました。
コロナショックの大底においても BND の株価の踏ん張りは驚異的です。

その分、上昇相場での上げも緩やかですが投資家の精神的負担という意味では、債券ETFの優秀さが光ります。
次に同じく人気の債券 ETF である、TLTAGGHYGとの同様の比較を行いました。
上のグラフから分かる通り、数ある債券 ETF の中でも BND の値動きの安定感はかなり優秀です。

なお BND とほとんど同じ動きをしている AGG ですが、こちらは経費率が0.04%と少しBNDより高いことがネックです。

また、株価のパフォーマンスが優れている TLT ですが、こちらは株価の変動が激しめで配当利回りが0.18%程度とBNDよりも低いところに注意です。 (いずれも2020年6月現在)

BNDの構成債券

次に BND の組み入れ債券の概要を見ていきましょう。
下の表のように、格付けが高い債券を中心に構成されています。
最も大きな比重を占めるのが、信用リスクが最小であると言われる米国債です。

もちろん米国債だけだと、利回りが低すぎて旨味もありません。

そこで格付けBaaの債券もそこそこの量を組み込むことで、分配金利回りの水準を維持しているというわけです。

※なお、各債券の格付けはムーディーズ、フィッチ、S&Pといった格付け機関のレーティングを参照しています。

配当利回り

BND の配当利回り(分配金利回り)は、2020年6月現在で 2.48%です。
なお、SPYD などの代表的な高配当株 ETFと異なり、分配金は毎月支払われます。

経費率

BND の経費率は0.035パーセントです(2020年6月現在)。

さすがヴァンガードが運営する ETF だけあって経費率は低めに抑えられています。
通常の感覚であれば賞賛したい数字です。

が、債券 ETF の場合は株価の値動き自体が小さいです。
経費率はこれくらいの水準じゃないと話にならないと僕個人としては思います。

BNDのメリット

さて BND のメリットを整理しておきましょう。

値動きの安定感

まず、値動きの安定感は債券 ETF の中でも優秀です。

特に僕のように株式投資のリスクヘッジのために投資している投資家にとっては、嬉しいポイントです。

低経費率

そして経費率が低いこともポイントです。

このように、大きなリターンを狙えない ETF では、 経費率に1〜2%払うのは論外です。

0.1%の経費率でも高いと思います。

BND のように経費率が低く低く抑えられているのは購入のための必要条件です。
願わくばもっと下がって欲しいです。

毎月分配

毎月分配もありがたいポイントです。

日本の株式だと配当は半年に1回が基本です。

配当の回数が少なすぎる、と不満の投資家にとってはこういった毎月分配は精神的に嬉しいものです。
(その分一回一回の配当額は少額ですが)

しかも日本のタコ足配当の毎月分配型投資信託とは違って、 元本の食いつぶしも行われていないので安心です。

BNDのデメリット

次に BND のデメリットも見ていきましょう。

必ずしも株と逆相関するとは限らない

まずこれは BND のデメリットというよりも、債券全般のデメリットですが……
意外と債券の株価推移は株式と逆相関しません。

先述した株価チャートでも、コロナショックでは株が下がると同時に債券も下がっていました。
(下げ幅は天と地でしたが)

株式投資の完全なリスクヘッジにはならないことに注意してください。

長期では株にアンダーパフォームしやすい

さらに、 BND のような安定的な商品は、大きな下落が起きにくい代わりに大きな上昇も起きにくいです。

何十年という長期間で見ると、債券は株式にリターンで大きく負けることが多いです。
この点は重々承知しておきましょう。

短期では手数料負けしやすい

BND に投資する時は、手数料負けにも気をつける必要があります。

米国株投資の宿命ですね……。

人気の SBI や楽天では米国株投資の手数料は0.45%です(2020年6月現在)。

BND の株価の動きの緩やかさを考慮すると、この手数料でも結構きついです。
なので、こういった ETF に投資する時は米国株売買の手数料無料の DMM 株をお勧めしたいです。

【レビュー】DMM株口座を開設した感想。最大メリットは米国株の手数料無料

2020年4月27日
配当に関しても、米国株投資は日本での約2割の税金の他に米国で1割課税されることに注意してください。

おすすめの投資法

最後に僕のおすすめの BND 投資法です。 僕自身は
当面使う予定がない現金があるけれど、すでに株式のポジションを取りすぎているような気がする
という時にちびちびとBNDを買うようにしています。
投資というよりも、現金を放置した結果インフレで価値が下がる、というリスクをヘッジしている 感じです。

その後、株が下がれば BND を売って株式を追加購入してもいいですし、そのまま放置してちびちびと分配金をもらい続けるのもありです。

長期では株式投資にトータルリターンが敗北しやすいので、20代の内はポートフォリオ全体の債券の割合が10%を超えないようにしていきたいなと考えています。
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