MACDは売り買いのタイミングを判断するためのテクニカル投資指標です

テクニカル分析手法は数多くありますが、中でも使用頻度が高い指標がMACDです。
プロアマ問わず数多くの投資家が MACD を用いてエントリーのタイミングを探っています。

MACDも、他のテクニカル手法と同じように、株・FX・仮想通貨など適用範囲がとても広いです。 是非この機会に理解しておきましょう。

MACDとは〜計算はシンプル〜

MACD は正式には Moving Average Convergence/Divergence Trading Methodと言います。
日本語では移動平均収束拡散トレード法とも呼ばれます。
移動平均線をベースに、より高精度で迅速な判断ができるように1970年代に開発されました。

MACDを使う分析では、次の2指標(MACDとシグナル)の大小の入れ替わりに注目します。

MACDの2指標
MACD=短期EMA − 長期EMA
シグナル=MACDのSMA
  • EMA・・・指数平滑移動平均
  • SMA・・・単純移動平均

シグナルを MACD が下から上に突き破った時が買いのシグナルです。
逆にシグナルを MACD が上から下に突き破った時が売りのシグナルとなります。
MACDのシグナル(上段は株価)
なお、MACD の計算式に出てくる EMA やSMAはどれくらいの期間で計算すればいいのでしょうか。
これは慣例的に、日足分析において、短期EMA期間は9もしくは12、長期EMA期間は26とすることが多いです。
一方のシグナルの期間は9とすることが一般的です。
なお、実際にはMACDを自分で計算しなくてもOKです。
世の中には既に、無料でチャート上にMACDを株価と一緒に表示できるサービスがあります。
株に関して、MACDを表示できるサイトを記事の最後で紹介しておきます。

MACDのメリット

MACD にはいろいろなメリットがあります。

どの時点でポジションを持ち始めるべきなのか迅速に判断できる

MACD を用いたテクニカル分析ではMACD ラインとシグナルラインのクロスが投資行動のタイミングとなります。
もちろん実際には MACD 以外の要素も勘案して、エントリーするしないを決めることになりますが、ひとまずシグナルとしては分かりやすいですね。

また、計算に EMA を使用していることで直近の相場の流れを反映しやすくなっていると言われます。
これが短期的に MACD を使った取引がうまくいきやすいと評判を得ている一つの理由です。

比較的ダマシが少ないと言われている

ダマシが少ないと言われているのもMACDの魅力的なところです。
短期的にトレンドに素早く乗りたい投資家は実際にこの指標をよく使っています。
テクニカル初心者はまず MACD から入ると良いという言説も時々聞きますね。

MACDのデメリット

次にMACDのデメリットも見ていきましょう。

ボックス相場に弱いと言われている

MACD のデメリットの一つはボックス相場に弱いと言われていることです。
MACD はトレンドを追いかけるための指標です。

そのため特定の範囲内で価格が行ったり来たりするボックス相場ではダマシが多く発生するとしばしば指摘されています。
注意しましょう。

手仕舞いのササインが遅くなることがある

もう一つのデメリットはトレンドの転換点を必ずしも捕まえられるとは限らないために、売買の手仕舞いタイミングがうまくつかめないことがあることです。
ここにも注意が必要です。

ちなみに僕自身は、長期投資家です。
ほとんど売りを行いません。
そんな僕は株を新規に購入する時に
少しでも安く買えたらちょっと嬉しいよね、
というくらいの気持ちで MACD を活用する姿勢をとっています。

MACDを表示できるサイト

さて、最後に各株式に対して MACD を表示できるサイトを紹介します。
例えば日本株の場合はchartfind.net を使用すれば、通常の株価チャートに合わせて MACD も見ることができます。
米国株の場合は、 Trading Economicsを使えば可能です(なおこちらは英語サイトとなります)。

松井証券等に証券口座をお持ちの方は、証券会社のページからチャートに描画することも可能です。



なお、僕のnoteに手持ちのオリジナルの時系列データでMACDが計算できるPython3コードを置いときました。
Pythonを使う人は、これをそのまま使うなりカスタマイズするなりしてもいいかもしれません。 関連記事)仮想通貨をMACDに従って自動売買してみる
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