【1年で+24%】話題のグローバル3倍3分法ファンドとはどんなファンドか【通称グロ3】

昨年までは投資信託業界のスターだったひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)に代わり、グローバル3倍3分法ファンド(通称グロ3)の人気が高まってきています。
2018年10月4日の創設以来、リターンは一年で+24%と好調です。
2019年は上昇相場だったことを差し引いても、中々のパフォーマンスですね。今回は、大人気のグロ3について解説していきます。

注意
なお、この記事はグロ3の今後の成長を保証したり同ファンドの購入を推奨するものではないので予めご了承をお願いします。
(追記)
youtubeに解説動画上げたので、こちらもどうぞ。

ファンドの概要

グロ3は日興アセットマネジメントが運用するバランス型投資信託です。
日興アセットマネジメントといえば、超有名な大手運用会社ですね。
2018年10月に設定されたばかりの、まだ新しいファンドです。このファンドの最も重要な特色は以下の2つです。
グローバル3倍3分法ファンドの特徴
  • 世界の株、REIT、および債券が組み入れられている
  • 株価指数や国債の先物取引を活用して約3倍のレバレッジをかけている
「グローバル3倍3分法ファンド」という名前の通り、
3倍のレバレッジをかけて3種類の資産(株・REIT・債券)を運用します。
非常にわかりやすいですね。
資産の内訳の目安は
株式 60%
REIT 40%
債券 200%
となっています(3倍のレバレッジをかけるので合計は300%です)。目を引くのは債券比率の高さですね。
一般的に債券は株に比べるとローリスク・ローリターンだと言われます。
せっかく3倍のレバレッジをかけるのに、ローリスクな債券が中心というのは矛盾しているようにも感じますが、その程よいリスクが人気の秘密なのかもしれません。
グロ3の販売資料に乗っているキャッチフレーズもこのことに言及しています。
全力で走るわけでもなく、小幅で歩くわけでもない。
効率的に前進したい人のための投資信託―。

https://www01.smtb.jp/mkanri/H50120710.pdf
中々面白い言い回しですね笑もう一方の、「先物を利用した約3倍のレバレッジ」についてですが、こちらの詳細は目論見書にもはっきり書いていません。
もっとも、こういうことは別に珍しいことではありません。
が、投資家としてはもっと詳しく知りたいなといつも思います。
どんな指数にそれぞれどれくらいのレバレッジをかけているのかぐらいは教えてほしいものです。

まあ、先物取引の方はその時の市況に合わせてファンドマネージャーが細かい調整をする都合上、はっきりしたことは書けないのかもしれません。ちなみにこのグロ3、2019年12月現在の実質信託報酬は0.475%です。
まあ、少なくともぼったくりファンドではないですね。
むしろ安いほうだな、と思います。
ただ日頃インデックスファンドをメインに投資していると、こういう時どうしても高く見えてしまうんですよね。

ファンドの成績

グローバル3倍3分法ファンドの価額と純資産総額の推移はこのようになっています。
冒頭でも紹介した通り、好調ですね。
設立と同時に購入した投資家は一年で24%のリターンを得ています。
債券に多くの資産を投じるグロ3は、2019年の債券好調の恩恵をたっぷりと受けられたということでしょう。また、純資産の伸びも大きいですね。
2019年12月10日現在では、約1740億円の純資産総額を誇ります。

もっともグロ3の場合、先物取引部分に関しては指数先物等が中心となっているとのことなので、純資産総額が大きくなっても運用にそれほど影響しないでしょう。

これが例えば小型株中心の投資信託だったりすると、あまり運用資産が大きくなりすぎると問題になる場合もあります。
巨大な資産を投資する投資先がなくなってしまうのです。
無理に大きな金額を小型株に投入すると、そのこと自体が株価を動かしてしまい結果的にリターンが下がるということはよくあります。

グロ3の場合は、純資産総額が急激に伸びてはいますが今の所気にするほどでもないかな、といった感じです。
もっとも、心配な方はグロ3の大部分を占める債券の詳しい内訳を調査すべきだと思いますが。さて、グロ3の販売資料には、他にも面白いデータが掲載されていました。
もし2003年からグロ3で運用していたらどうなったか?

というシミュレーションです。
結果は良好です。
海外先進国株式指数(MSCI KOKUSAI指数)の倍以上の資産額に成長しています。
ただ、こういう資料は割とどうにでも都合が良いように見せることは可能なので、鵜呑みにするのは禁物です。
例えば、僕は

3倍3分法シミュレーションが1倍3分法シミュレーションの3倍を大きく超えるリターンを上げてるのはなんで?

といった点が気になります。

例えば、リーマンショック以降の長期的な景気回復を我々は経験しています。
このタイミングでそれまでの収益を一気に再投資する戦略を取るなどしていれば、およそどんなファンドでも高いリターンが出せていたでしょう。
しかし、それは後になって初めてわかること。

上のグラフをただ見ただけでは、先物取引のタイミングなど、後付で調整できる部分で(意識的にせよ無意識的にせよ)自分たちに都合が良いシミュレーションを行っている可能性も排除できない
と個人的には思います。

とはいえ、あまり穿った見方をしなければ、そこそこ好印象なデータかなといったところです。

注意点と購入に関する僕の意見

さて、ここまで具体的なデータを見てきましたが、グロ3の購入を検討する場合何に注意すべきでしょうか。
僕がまず考えるのは、次の2点です。
  • グロ3のパフォーマンスには債券市場の動向が大きく関わってくる
  • 初心者は先物を利用したレバレッジ3倍という点はよく注意すべき

グロ3のパフォーマンスには債券市場の動向が大きく関わってくる

グロ3の投資対象は全体の2/3が債券であることは既に触れました。
すなわち、債券市場の動向がグロ3の総合的なパフォーマンスに大きな影響を与えるということです。
そして債券価格に大きな影響を与えるファクターといえば、金利です。当面FRBは利下げしないだろうという人もいれば、いやいや利下げはまだあるという人もいます。
世界の今後の金利については正確なことは誰も分かりません。

直近でもアメリカの雇用統計が想定を上回る水準をマークしたりと、世界経済の見通しがイマイチ立てられません。
従って、今後の金利の動きに関しても投資家の間の共通見解はないのが現状です。さらに、ここ数年は債券と株式の逆相関が無くなってきているとも言われています。
かつては株が下がる時は債券の調子が良いことが多かったので、トータルではバランスがとれていました。
しかし、最近は株が下がっている時に債券も容赦なく下がる場面が何度かありました。
となれば、下落局面でグロ3の大部分を占める債券がどれくらい株式下落のヘッジの機能を果たしてくれるのかは個人的には疑問です。

初心者は先物を利用したレバレッジ3倍という点はよく注意すべき

これは何もグロ3に限ったことではないですが、レバレッジをかけると当然リスクは上がります。
特に、投資信託の内部でかけられるレバレッジには 自分でやる信用取引以上に注意が必要だと考えます。
大多数の投資家が、具体的に何にレバレッジがかかっているのかをわかっていないからです。
ひどい場合には、自分が買った投資信託がレバレッジをかけるタイプの商品だということを理解していない人すらいます。投資における最大のリスクは「わからないこと」です。
特に初心者ほど、「3倍のレバレッジ」が意味することをよく考えてから投資すべきです。

まとめ

色々と書きましたが、個人的にはこのグローバル3倍3分法ファンドは

めちゃくちゃ良いファンドというわけではないが、かといって悪いファンドでもない

という風に考えています。
過去データでの長期シミュレーションも、悪くないですしね(まあ疑問点もありましたが笑)。
信託報酬も割と良心的(0.5%以下)です。

ポートフォリオに債券を増やしたいという方は購入を検討するのもありですね。
ただ、僕自身は今のところポートフォリオは株式中心で運用する予定ですし、レバレッジ型の投資信託も購入する気はありません。
購入される方は、リスクを慎重に検討された上で投資判断を下すべきでしょう。ちなみに、実際に購入してみる前に、そもそも投資信託自体についてよく理解したいという方にはこちらの記事がおすすめです。

【保存版】投資信託とは何なのか?初心者に投資信託がオススメできる理由を分かりやすく解説する

2019年12月3日

(2019/12/15)追記:
グロ3と同じく今注目を集めるファンド、ひふみワールド+も解説しました。

話題のひふみワールド+は買いなのか?構成銘柄や基準価額推移を解説【レオス・キャピタルワークス】

2019年12月15日
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