今回の記事ではハイテクグロース株月の米国株投資家に人気が高い
Adobe(ADBE,NASDAQ上場)
を分析します。
PDFファイルで有名なあの会社ですね。
結論から言うと、
ファンダメンタルズが非常に優良で今後も株価上昇が楽しみな銘柄
です。
ではさっそく Adobe の業績を深掘りしてきましょう。
記事のデータソースはAdobeの公式IRとマクロトレンドです。
目次
adobeの株価と配当利回り
まずは下のグラフが Adobe のここ1年ほどの株価推移です。一方こちらは2015〜2020年の5年間の株価の推移です。5年で5倍程度になっていますから、近年の株価上昇は非常に素晴らしいと言えます。
ちょくちょく株価が下げている局面ももありますが、よく見るとどれも相場全体が下がった時期であることに気づきます。
ここ数年、個別の大きな悪材料はありませんでした。
なお配当利回りは0%、すなわち無配です。
成長期待が大きい典型的なハイテクグロース銘柄ですね。
adobeの売上高と営業利益
まずは Adobe の売上高と営業利益を見てみましょう。 ここ数年間、売り上げと営業利益は急速な伸びを見せています。Adobeは2012年頃から従来の買い切り型ソフト提供サービスから、月額課金制のサブスクリプションサービスへと事業の軸足を移してきました。
その転換戦略は今のところ見事に成功しています。
営業利益率は30%弱です。
こちらもかなり高い水準と言えますね。
adobeのEPSとBPS成長
次に Adobe のEPSとBPSの推移を下のグラフにまとめてみました。利益成長に裏付けられて EPS がここ最近しっかりと伸びています。
アドビは自社株買いを行っていますが、それでもなお BPS がしっかりと伸びていることにも注目です。
アドビのROE推移
近年ではROEも上昇してきています。次のグラフが Adobe の ROE の推移です。 サブスクリプション形態に移行してからというもの、 ROE がどんどん上昇してきています。
年々経営効率が上昇している証拠です。
サブスクは利益率がいいとよく言いますが、そのパワーを本当に実感してしまいますね。
adobeの発行済み株式数推移
Adobe は配当が出ない企業ですが、決して株主還元を全くしていないというわけではありません。発行済株式数の推移を見てみましょう。 サブスク体制移行以前は、事業拡大よりも自社株買いとその償却による株主還元を意識していたようです。
2013年以降も、一応自社株買いは行っています(もっとも、そのペースはさほど速くありません)。
今は株主にお金を返すよりも、積極的に事業を拡大して収益性をアップさせることに主眼を置いています。
adobeのサービス
以上見てきたように Adobe は非常に収益性とその成長性が高い企業です。Adobeといえばまず思い浮かぶのは PDFですが、インパクトの大きいサービスは他にもあります。
adobeの有名サービス(一部)
・Illustrator(ベクターイメージ編集ソフト)・Photoshop(画像編集ソフト)
・Premiere(動画編集ソフト)
僕もデザイン畑の人と話すことが時々ありますが、 PhotoshopやIllustrator はもはや持っていって当たり前という世界です。
また僕自身、 YouTubeに動画を投稿していますが、YouTube用動画編集にPremiereを使ってるという人はめちゃくちゃ多いですね(ちなみに僕はshotcutという無料ソフトを使っています)。
Adobe のソフトウェアの特徴は仕事等で絶え間なく使うために、乗り換えにくいというところです。
僕も動画編集を少しやるわけですが、今のソフトに多少不満があったとしても乗り換えるのは出来るだけ避けたいです。
まずゴチャゴチャした操作画面を一から覚え直すのは面倒くさいです笑
必要不可欠かつスイッチングコストが高いソフトで支配的な地位を獲得する
というのがAdobe の経営戦略なのでしょう。
買い切りソフトから月額課金制(サブスク)へ
Adobe のビジネスの転換点が2012年でした。月額課金制のAdobe Creative Cloudをリリースして、従来のパッケージソフト Adobe Creative Suiteの販売を中止したのです。
アドビクリエイティブクラウドには上記の、Premiere・Illustrator・Photoshop がすべて含まれています。
これにより Adobe のソフトを使っていた顧客は、毎月 Adobe にお金を払い続けることとなったわけです。
総合的に考えて非常に収益性の高いビジネスモデルを抱えていて、今後の株価上昇も非常に楽しみな企業だと言えます。
僕自身 Adobe に押し目が来れば是非購入したいと思います。
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