・自動売買ソフトを買おうか迷っているけど詐欺が怖い
こういった状況の方に向けて記事を書いていきます。 ・知り合いが高額のFX自動売買ツールを使っているのを見て、騙されているのではないかと思った
これを書いている僕は、システムトレード開発を趣味としている人間です。
これまでも色々な自動売買プログラムを自作してきました。
やはり自分で自動売買ツールを作ったり使ったりしていると、見る目も肥えてきます。
「このソフトは詐欺だな」というのがすぐに分かるようになってきました。
この経験を踏まえ、この記事では
・詐欺ソフトの特徴と見分け方
を解説していきます。・絶対に詐欺に引っかからずに自動売買を楽しむ方法
目次
自動売買ソフト詐欺とは
はじめに自動売買ソフト詐欺の典型的なスキームを見ていきましょう。単にインチキツールを売りつけられるだけでなく、実はいろいろなパターンがあります。
そもそも投資したお金が運用されていない
まず初めは、投資したお金がそもそも運用されていないというパターンです。私はFXのすごい自動売買ツールを開発しました!
私にお金を預けてくれれば自動売買で一気に増やせます!
悪質なものでは、初めから預かったお金を増やす気が全くなく、そのまま持ち逃げするのが目的だったりします。
よくあるパターンは、
運用益が出ました!
ちゃんと配当金が払われていると、一見順調にお金を増やしてくれていそうです。
が、そこに悪質業者の罠があります。
ちゃんと配当金出てるじゃん!僕もお金を増やして欲しい!
いわゆるポンジスキームという詐欺ですね。
実際に毎月利益を受け取ってるよ♪
自動売買に限りませんが、投資資金を一旦人に預ける時は要注意ですね。
実際の運用結果が説明と違う・相場の変化に対応できない
次のパターンは、 自動売買ソフトのパフォーマンスが説明されていたものと違う という物です。これまでいろいろな自動売買システムを作ってきましたが、やはり安定して利益を出せるものを作るのは難しいです。
パフォーマンスがかなりいいEA(エキスパートアドバイザー)や自動売買プログラムであっても月に10%を安定して稼ぎ出せるものはかなり優秀です。
これはどんなテクニカル指標を使おうが、ディープラーニングを組み入れようが基本的に変わりません。
このような状況が一般的なので、「シストレで月間利益100%!!」などと喧伝しているものは注意してください。
ただ難しいのは、あまり良いツールでなくても運が良ければ月に100%以上の利益が出てしまうことは普通にあるんですよね。
相場環境がそのツールにすごく合っていた場合は、確かに稼げてしまいます。
販売者自身も運が良かっただけであることを理解しておらず、悪意なく売っている場合もあります。
これはバックテストに加えてフォワードテストで検証している場合でも同じです。
何個もツールを作っていくと、偶然の産物としてバックテストだけでなくフォワードテストの結果も上出来なものができます。
しかしそういうツールでも、自分のお金をエイヤっと投入した瞬間に相場環境が変化して全く稼げなくなることがよくあるんですよね。
なので本質的に稼げるツールを見分けることは難しいのですが、とにかく喧伝している実績が凄すぎるものは疑ってください。
儲かっても出金が不可能
次にあるのは「儲かっても出金できない」というパターンです。これは「ツールを動かすためには海外のXXという会社のFX 口座が必要」などと言われてよくわからない業者で口座開設したときにありがちです。
めでたく自動売買ツールで儲けを出すことができても、出金条件を色々とつけられたり出金に対応してくれないということがしばしばあります。
特にその業者が準拠する国の法律が日本と異なっている場合、お金を取り返すのはかなり大変です。
そもそも業者自体が潰れてしまって、預けたお金を有耶無耶にされてしまったという話も良く聞きます。
なので、海外の口座を開設する時はXMなどの大手に絞ることをおすすめしています。
その他の自動売買詐欺の特徴
他にも見ておくべきポイントがたくさんあります。その他の自動売買詐欺のパターン
・価格が30万円程度と高額・断定的判断の供与
・値上げアピール
(一般的な自動売買ツールの場合、高くても数万円程度という値段感覚です。)
しかし、質が悪い詐欺商材は買う人が少ないので単価を上げないと儲からないんですね。
数十万円クラスの値段設定の物はとりあえず疑ってかかった方がいいと思います。
ちなみに30万円程度までは学生でもローンを組めるケースが多く、詐欺商売の一つの値段設定の目安になっています。
また断定的判断の供与(「絶対儲かる」「誰でも月50万円稼げる」)をしているものも注意です。
例えば投資信託などの営業を行うときに、こういった将来を保証するような文言を使うのは違法です。
自動売買ツールの場合そこまで法整備がそこまでしっかりしていない部分がありますが、それでも断定的判断を用いている販売者はまともでないと考えた方がいいです。
後は値上げアピールですかね。
例えば、↓のようなヤツです。
・「今じゃないと、もうこの値段では買えない」
・「売れてるから、もうすぐ値段をXXXXX円にする」
noteでも情報商材販売者がよく言っているのを見かけますね。
値上げアピール自体は合法のセールステクニックですが、やはりこれも過剰だと疑った方がいいですね。
冷静に判断させる間を与えず、「とにかく今買わせよう」という思いがひしひしと伝わってきます。
ちなみにnoteの場合だと、
・初めは低価格で販売
ということをしてる人が多いです(これ自体は違法ではありません)。 ・後で一気に値上げ
はじめに低価格で販売個数を稼いでおくのは販売者にとってメリットが大きいです。
後から見た人が「この値段なのに、これだけ人気があるってことは凄いんだろう」と錯覚するからです。
最強の自動売買詐欺対策は「自分で作る」こと
さてここまで自動売買詐欺の特徴を見てきました。世の中にはシステムトレードを謳った詐欺ツールが溢れています。
しかし悪意ある販売者に引っかからずに、確実に自動売買を楽しむ方法があります。
それは「自動売買システムを自分で作ること」です。
プログラムやら何やらを作るのは一見大変そうですが、実はそこまで難しくありません。
知識ゼロからでも100時間くらい勉強すれば、とりあえず何か作れるようになると思います。
このブログでも仮想通貨を中心に、 Python というプログラミング言語を使ってシストレを自作する方法を解説しています。
・Pythonで暗号通貨を自動で利確するプログラム〜coincheck編〜
・【コピペOK】仮想通貨をPythonで自動売買する方法を初心者向けに解説
・【コピペ可】PythonでFX自動売買botを自作する方法!ボリンジャーバンド
自作すれば当然無料ですし、そこで得たITや金融の知識は他のことにも役立ちます。
自作するのはハードルが高いという場合でも、 FX会社や証券会社が提供する自動売買機能や無料のEAを試してみる方法があります。
詳細については、下記記事でシストレの始め方全般と一緒に解説しています。 中には手数料が高めのものもありますが、高額な自動売買システムを買わされる前にこちらの方に目を向けて見るのがおすすめです。
やっていくうちに「自動売買ってこういうものなんだな」というのがわかってくると思います。
もし経験を積んだ上で「このツールは数十万円の価値がある」と判断できたのなら、それは買うのもアリかもしれません。
いずれにせよ、
・どんなにすごい人に紹介されようが
まずは知識と経験をつけることが先決だと思います。・友達が稼いでいるのが羨ましく見えようが
・SNSで高そうな肉を食べているアカウントが気になろうが