僕は基本的には株式の現物買い投資を行っているのですが、さすがにここ最近の仮想通貨のバリュエーションは高すぎるよねということで空売りしました。
今回の記事では自分用の備忘録を兼ねて
・日本人がDOGEコインを取引する方法
DOGEコイン(ドージコイン)は、日本の柴犬(「かぼす」という名前らしいです)をマスコットに据えた仮想通貨です。
公式サイトに”1 Doge Coin = 1 Doge Coin”というメッセージが存在していることからもわかるように、ジョークのようなプロジェクトとして発足しました。
イーロンマスクなどの著名人の発言を受けて、2021年5月頃価格が暴騰したことで知られます。
目次
ドージコイン(DOGE)を空売りした理由
バリュエーションが高すぎる
ドージコインを今回空売りした理由ですが……本質的な価値に対して価格が高すぎる(と僕が個人的に判断した)
と言うことに尽きます。
そもそも2021年6月20日時点で時価総額は4兆円弱もあります。
最近の暗号資産バブルで少し感覚がおかしくなってきていますが、一旦冷静に考えてみましょう。
この4兆円という数字を日本企業の時価総額と比較してみます。
大体時価総額的に近い日本企業を挙げてみると
・キヤノンが3兆4000億円
・花王が3兆3000億円
さらに米国株投資家に馴染み深い銘柄を列挙してみると、ゼネラルミルズやトラベラーズ、オクタが近いですね。
半ば冗談で作成され、イーサリアムのようにDappsへの展望もないようなDOGEコインがこれらの企業以上の価値を持っているとは僕は判断できません。
その辺の草コインと同じく、単に投機目的の保有者が9割程度なのではないでしょうか。
通貨自体に使用価値がほぼ無い
DOGEコインはその他の暗号資産に対する優位点がほぼないことに気づきます。先述したように、イーサリアムのように分散型アプリ開発に使えるわけでもないですし、ビットコインと違い発行数量に上限が設けられていないため、需給のバランス崩壊による通貨価値の毀損を招きやすいです。
(そして性能的にはビットコインとほぼ同じドージコインですが、信用力でいえば天下のBTCの足元にも及びませんからね。)
そして、僕は今後もDOGEの実用性が向上するとは考えていません。
DOGEコインの公式サイトや開発コミュニティが使用しているgithubリポジトリも見てみました。
が、特にドージコインに実用的な価値を持たせようと頑張っている様子は感じませんでした。
一応、Reddit内ではDogeMarketというDOGEコインでサービスの売買ができるページも存在しているようですが、実際に取引の様子を見てみると
・しょぼいサービス提供での小銭稼ぎ
こういった状況を考えると、イーロンマスクのツイートにトレーダーが便乗しまくった結果、無駄に価格が上がっているだけだと僕は判断しました。
間接的には、金融緩和のしすぎでカネが余りすぎていることも影響しているのでしょう(仮想通貨界隈全体に言えますが)。
空売りするリスク
DOGEは本質的価値より何百倍も過大評価されているというのが基本的な僕の見解です。仮に仮想通貨が将来本格的に社会実装されたとしても、わざわざDOGEを使う理由は皆無でしょう。
ということで、今回空売りしてみたのですが、当然このポジションにリスクがないわけではありません。
イーロン・マスクのツイートで簡単に価格が変動する
まず、イーロンマスクの存在自体がリスクと言っていいかもしれません。彼が何故これほどドージコインが好きなのかは知りませんが、時々ドージコインをアゲるようなツイートをブチ込んでくることがあります。
過去の経緯を見れば、そんな時は数十パーセントから数百パーセントの値上がりを覚悟しなければいけません。
そして厄介なことにイーロンマスクがいつどんなツイートするかなど、どれだけファンダメンタルズやチャートを分析しても分かるはずもないです。
このリスクに関しては、投資資金を小出しにすることで対応するしかないでしょう。
仮にバブルが崩壊するとしても遠い未来かもしれない
また、将来的にDOGEバブル(というか仮想通貨バブル?)が本格的に崩壊するとしても、それがいつになるのかは誰にも分かりません。僕は「2023年におそらく実施されるFRBによる利上げまでには、価格が適正水準に是正されているのではないか」程度のシナリオしか持っていません。
仮にドージが超過大評価されていたとしても、その状態が数年単位で続いたとしても別に不思議ではないです。
リーマンショックの時も、モーゲージ市場が実勢を全く反映しないことに早い段階から気づいていた人間がいましたが、実際に彼らが莫大な利益を得たのはポジションを取ってから2年後だったそうです。
僕にできることは、踏み上げられないように現段階で資金を全力で突っ込まず、時間分散を効かせていくことですかね。
ナンピン地獄上等です。
DOGEを空売りする方法
さて最後にDOGEを空売りする方法についてまとめておきます。おそらく日本の中にもドージコインを売りたい人はたくさんいると思いますが、この銘柄は現状国内の取引所で売買することはできません。
日本は暗号資産の規制にかなり厳しいので、こういった意味不明なコインは取引できないようになっているんですね。
ということで今回僕は日頃から使っている海外取引所のBybitで取引しました。
僕の場合は元から取引で使っていた取引所が、たまたま最近DOGEに対応する形になったのでラッキーでした。
しかし、海外の取引所口座を持っていない人にとっては、DOGEコインを取引するまでの手順は結構面倒くさいです。
・USDT(テザー)を送金 or 購入
・DOGEUSDT無期限契約を行う
ドージコインを取引可能なBybitで口座開設
海外取引所大手のBybitでは、最近DOGEの取り扱いが始まりました。既に知っている人も多いかもしれませんが、Bybitはシンガポール拠点の海外取引所大手です。
日本の取引所と違いメールアドレスとパスワード設定だけで、仮想通貨売買が始められるのが特徴です。
手数料は、テイカー注文(成行き注文のように即座に約定していく注文)が0.075%でメイカー注文(テイカー注文以外)が-0.25%となっています。
(つまりメイカー注文の場合は、約定した時に手数料として逆に暗号資産を受け取れます。)
>>無料でBybitの口座を開設する
Bybit に関してはこのブログでも何回か取り上げているので、知りたい人は是非下記記事も参考にしてみてください。 なんにせよ国内の取引所ではDOGEをショートすることはできないので、こういった海外取引所口座が一つは必要になります。
>>無料でBybitの口座を開設する
USDT(テザー)を送金or購入
Bybitで口座を開設した(or 最初から持っていた)人は、次にUSDT(テザー)を購入する必要があります。先述のように、USDTとは価格がUSドルといつでもほぼ等しくなるように設計されたコインです。
他の取引所で既にUSDTを保有している場合は、それをBybit口座に送金してもいいですし、Bybit内でクレジットカードで購入することもできます。
Bybitにログイン後の上のメニューから 「暗号資産の購入」を選択するとクレジットカードでの購入画面に遷移できます。
(2021年6月現在だとBTC,ETH,USDTの3種類がクレジットカードで購入できます)
DOGEUSDT無期限契約で売り注文を出す
実際にDOGEを売買するには、 上メニューから 「トレード」⇒「USDT無期限」⇒「DOGEUSDT」と進みます。BybitはDOGEUSDT無期限契約という形式で、DOGEの売り買いができます。
なにやら複雑な名前ですが、実際やってみると米国ドル建てでDOGEの現物取引しているような感覚です。
USDTというのは、1USDTが1ドルの価値になるように固定(ペグ)された仮想通貨(ステーブルコイン)です。
法定通貨の代わりに、このUSDTを使ってDOGEを取引することができます。
(おそらく米ドルなどの法定通貨を取引所でガンガン使ってしまうと何がしかの法律に引っかかってしまうという理由だと解釈しています。)
無期限契約というのは、決済期限がない先物という意味です。
先物なのに決済期限がないというのは一見意味不明ですが、ようするに取引所の仕組みがよしなに対応してくれているお陰で、まるで現物取引のように決済期限を気にすることなくポジションを保有し続けられるということです。
ただし、無期限契約には資金調達率という概念が存在しており、ポジションを保有していると8時間ごとに微量の仮想通貨が付与されたり徴収されたりします。
ちなみにショートポジションを取ることでこの資金調達率で儲けようという発想の戦略も存在しています。
詳細については下記のデルタニュートラル戦略についての記事を参照してください。
なお、Bybitでは最大レバレッジが100倍までかけられますが、先述したように僕は最悪長期戦も確保しているので、レバレッジは3倍で運用しています。
元々のボラティリティが大きいので、個人的にレバレッジは控えめにした方が良いと考えています。
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