良品計画(無印良品)の10年後の予想株価を大発表!(ちなみに実際に購入しました)

今回は僕が注目している良品計画(7453)の株価について考えたいと思います。

コロナウイルス問題もあり、最近話題に事欠かない良品計画ですが、その株価は実際のところ割高なのでしょうか。それとも割安なのでしょうか。

一時期要因で営業が阻害されている今は非常に割安になっていると見る投資家もいる一方で、在庫の回転率や客単価の低下を悲観して良品計画は今後も株価が低迷するに違いないという人もいます。

ちなみに僕はこの株を割安と判断していて、実際にこの記事執筆時点で56万円ほど購入しています。 そして今後も追加購入予定です。

そこで今回は定量的に良品計画の株価を予想したいと思います。
数字が苦手な人はもしかすると若干読みにくいかもしれませんが最後までお付き合いいただけると幸いです。
注意
今回の記事は良品計画の株の売買を勧誘するものではありません。
あくまでも投資は自己責任自己判断で行なってください。
なお、ここで用いる計算方法は名著『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』から流用しました。
話の流れはこうです。
①将来のBPSを予想する
②将来BPSとROEから将来のEPSを予想する
③将来のEPSと予想PERから将来の株価を予想する
④予想株価と現在の株価から投資家が得るリターンを計算する

良品計画の将来の一株当たり純資産(BPS)から良品計画株の価値をみつもろう

良品計画の株価を定量的に予想するにあたり、一株当たり純資産(BPS)を使用します。
今回、過去5年分のBPSのデータを入手することができました。
バフェットコードから引用
これによると2014年のBPSは407.2円、2019年のBPSは725.8円です。
しかもこの間のBPSの増え方はジグザグした不安定なものではなく綺麗に安定的に増加していることがわかります。

ちなみに2020年のEPS予想はガクンと低くなっていますが、僕は過去記事でも指摘したとおりこの理由は一時的なものだと判定しているので今回このデータはなかったことにします。 (逆に言うと今の良品計画の業績予想の落ち込みが一時的な理由でないと判断する方にとっては、今回の予想値はずれた値になるということです。)
【参考記事】

株価下落で話題の良品計画(無印良品)株がおすすめな理由を解説する

2020年1月19日


2014年から2019年まででBPSは1.78倍になっていますが、このことから良品計画は毎年、BPSを12.2%増加させる力があると見積もります。

そして今回、入手できた情報によると良品計画の現在のROEは17%となっています。
良品計画は毎年利益の3割ほどを配当として投資家に配っていますから、内部留保できるのはROEの7割分、つまり11.9%ほどだと見積もれます。
これは先ほどの12.2%とかなり近い値になっていますね。
さて良品計画が現在生じている数々の困難を無事に乗り越えられたとしましょう。 (まあここが復活できるかどうかが最大の焦点な気もしますが、あくまで僕は今あるいろいろな問題点は一時的なものだと考えているので数期後には復活していると考えます)

そして、現在のROEを維持しまた配当性向も3割で推移したとします。
この場合稼いだ収益を内部留保することによって良品計画のBPSは複利で雪だるま式に増えていくことになります。

さて10年後の良品計画のBPSはいくらになってるでしょうか。
順に考えてみましょう。

まず、2020年のBPSはまだ明らかになっていません。
直近の決算はひどいものになることが予想されるので2020年は全くBPSが成長しなかったとしましょう。

2019年のBPSは725.8円でした。
これをそのまま使いましょう。
では10年間、毎年BPSが12.2%成長すると2030年にはいくらになっているでしょうか。

その答えは2294.8円です。 これにROEを掛けた値が10年後の予想EPSです。

十年後の良品計画はどれくらいの一株あたり利益(EPS)をあげているのか見積もろう

もし良品計画が10年後も今のROEを維持できているのであればその値は17%ですが、ここでは少し余裕を持たせてROE15%だったと仮定します。

すると良品計画の予想EPSは344.2円になります。
(EPS = BPS*ROE)

後はPERが予想できれば10年後の株価も予想できることになります。

良品計画のPERが十年後も大きく変動していないなら株価はこうなる

これも10年くらいのデータの平均値を取りたかったのですが、PERの推移データは残念ながら3年分しか見つけることができませんでした。

良品計画のPERはここ3年大体22倍ほどで推移していたようです。
すると10年後の予想株価は、 344.2*22=7572.4円 だと見積もれます。

今の株価約1800円の4倍以上ですね。
一年あたりの収益率にならすと、15.4%ほどになります。

これに配当が加わります。
増配も考えて、実際の投資家が得るリターンは17〜18%程度のものになるでしょう。

まあ現実は景気後退やら金融危機やら10年間の間にはいろいろなことがあるかもしれません。

なのでこの予想がまったく外れる可能性も全然あるわけですが、皮算用としては成長率が以前の水準に戻ってくれればかなりおいしいと言えます。

昔を圧倒的にしのぐような高収益企業に成長する必要は全くありません。
ただ以前の水準に戻ってくれさえすればいいのです。

ついでに競合企業(ユニクロ・ニトリ)のリターンも見積もってみた

ちなみに全く同じ分析をユニクロ(ファーストリテイリング/9983)やニトリHD(9843)で行うと、予想収益率(配当除外)は下のような結果になります。
ユニクロ7.9%
ニトリ14.0%
ニトリはかなりいい水準ですが配当をあまり出していないのでトータルリターンとしては良品計画よりも幾分低くなります。

逆にユニクロは現時点で少し割高だと言えるかもしれません。
今回の計算の肝は、良品計画が今の危機を乗り越えて以前の収益力を取り戻すことです。

まずそれができることが大前提で、その他市場全体の暴落などが起きると当然計算は狂ってきます。
しかも長期間でのシミュレーションなので近未来では当然数字はかなり異なったものになってるでしょう。
なので外れても文句言わないように(言い訳)。

ちなみに今回の計算方法は『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』という本から流用しています。
興味がある人はこの本を読んでみることをお勧めします。
長期投資家必見の本ですね。

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