2020年上半期の米国株式相場は荒れに荒れました。
最たるイベントは言うまでもなくコロナショックですが、 他にも原油暴落やらボーイング破綻危機やら本当に色々ありました。
この記事を執筆しているのは、2020年7月1日です。
波乱の2020年も半分が終わったところで、今年のセクター毎の株価の値動きを分析してみました。
分析の結論
・中期的には結局ファンダメンタルズに従って株価が動く・現状一番有望なのはハイテクセクター
目次
長期投資ではファンダメンタルズが重要
今回の調査で明らかになったのは、ファンダメンタルズの重要さです。半年という中期的な期間でみた場合、やはりマーケットは合理的なのです。
1週間〜1ヶ月というスパンでみると、エネルギー銘柄がやたら上げたり、金融が爆上げしたりする場面も多くありました(特に5月あたり)。
原油は40ドル付近をウロウロしていますし(WTI原油期近物,/バレル)、金融セクターもローンの貸し倒れや低金利の長期化が懸念されています。
なのでこの2つのセクターが爆上がりするのは、イマイチ分かりづらい動きでした。
僕はそういう上げが起きた時
相場は難しいなあ
しかし期間を長く取るにつれて、こういうノイズは軽減されていきます。
セクター別の株価推移
下グラフが、セクター別の株価の動きです(年初の株価を1として相対化しています)。バンガードのセクター別ETFの株価をプロットしました。
ハイテクの伸びが際立つ
これを見てみると、やはりハイテク(情報技術セクター)が強いことがわかります。確かに、最近ナスダックも最高値を更新しましたし、僕の主力銘柄も昨日最高値更新したばかりです。
しかし、実際に一日毎に5%以上もバク上げしたりすることも滅多にないので、実はそこまで強さを実感できなかったんですよね。
こうして、ある程度の期間を取ってグラフを描いてみることで、真の実力やっと理解できます。
コロナ耐性の高さ
ハイテクはコロナに強いです。リモートワークが激増し、Zoomやteamsのユーザー数が激増しました。
ほかにも、マイクロソフトのAzureなどのクラウドサービスは引き続き好調です。
今後も業績成長が期待できる株が実は順当に上がっているということですね。
マーケットは短期的に意味不明な動きもしますが、結局合理的です。
ディフェンシブセクターも存在感
とはいえやはり、景気後退への恐怖は根強くあるようです。ディフェンシブセクターに買いが入っています(というか他が落ちている)。
具体的には、ヘルスケアや、電気通信サービスなどの景気の影響を受けにくいセクターが元気ですね。
金融を始めとする景気敏感セクターが沈んだのと対象的です。
一般消費財セクターが強い?
なお、一般消費財(consumer discretionary)が強いことに違和感を覚えた人もいることでしょう。一般消費財といえば、自動車セクターなどを含むこともあり、どちらかというと景気敏感なイメージです。
とはいえ、これも理由は単純で、株価を参考にしたETFであるところのVCRの組み入れ銘柄を見れば分かります。
なんとVCRは、2〜30%をアマゾン株で運用しているのです。
一般消費財が強かったと言うより、アマゾンが強かったというべきでしょう。
「巣ごもり」という条件のもと、アマゾンは小売の売上が堅調でした。
またクラウドのAWSも引き続き成長を続けています(成長スピードはやや鈍化していますが)。
アマゾンの影響を差し引くと、一般消費財セクターにはさほど勢いはないと考えています。
株価ではなく企業を見るべき
以上を総合すると、足元の株価の動きよりも業績を見るべきという結論になります。確かに、ちょくちょく出遅れ銘柄やボロ株が買われる場面もあります。
しかし、それがいつ始まるのかは非常に読みにくいですし、多少上げていってもハイテクなどの牽引セクターを超えることは出来ていません。
結局、この状況下にあっても誰の目にも成長性が高そうな銘柄が順当に買われるということが起こっています。
業績好調な銘柄をしっかりと握っておく。
長期投資家の王道戦略ですね。
この戦略は引き続き良好なリターンを達成すると僕は考えています。
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