・ビットコインなどの仮想通貨を空売り(ショート)してみたい
こういった想いを持つ方を対象に記事を書いていきます。・しかし仮想通貨の空売りのやり方が分からない
・そもそも空売りは何となく怖いイメージがある
僕自身最近はビットコインの暴落に合わせてショートポジションをとっています(つまり空売りしています)。
実際にやってみると分かりますが、別に空売りといっても難しいことはないです。
手間的には現物取引とあまり変わりません。
空売り特有のリスクも確かに存在しますが、投資金額をきちんとコントロールすれば少なくとも破産するような事はありません。
初心者のうちは少額から空売りにチャレンジして、仮想通貨トレードの幅を広げていくと良いでしょう。
この記事のポイント
・空売りは下落相場で利益が出せる投資手法
・短期間で稼げることがある一方で損失の上限がない
・国内大手取引所ではGMOコインで空売りができる
目次
空売り(ショート)とは?
まずはじめに空売りするとはどういうことなのかをおさらいします。(既に知っている方は飛ばしてもらってもOKです。)
仮想通貨の空売りは通常の現物取引とは違い「売る」⇒「買う」の順番で取引します。
なぜ持っていない仮想通貨を売れるのかと疑問に思う方もいるでしょう。
空売りをする場合は、取引所などの第三者から仮想通貨を始めに借りて来て、それを売却します。
そして一定期間後にマーケットで仮想通貨を買い戻し、借りた相手に返却して取引完了となります。
第三者から仮想通貨を借りると聞くと何やら難しそうですが、別に特別なことをする必要はありません。
多くの取引所では普通に「売る(ショート)」という注文ボタンを押すだけです。
ここは現物取引と変わりませんね。
なお、空売りは株取引や法定通貨のFXでも頻繁に使われている手法です。
空売りすることを「ショートする」と呼ぶこともあります。
下落相場で利益が出る
空売りの特徴は下落相場で利益が出せることです。例えば1ビットコインを借りてきて400万円で市場で売却した(エントリーした)としましょう。
その後ビットコイン価格が200万円まで下がったとします。
そのタイミングでビットコイン買い戻して手仕舞いすると200万円の利益が出ます。
現物取引では「安く買って高く売る」を理想としますが空売りの場合は「高く売って安く買う」ことを目標とします。
空売りのメリットとデメリット
次は空売りのメリットとデメリットを見ていきましょう。メリット: 短期間で稼げるケースがある
まずメリットとして挙げられるのが「空売りでは短期間で稼げる場合がある」ということです。一般に上昇相場はゆっくりと動き、下落相場は動きが速いことが多いです。
例えば株式相場の格言では「買いは乙女の如く、売りは脱兎の如し」という言葉があります。
これは「上げ相場はゆっくりと買って行けば良いが、暴落は一瞬で起きるので売る時はさっさと売り切りなさい」という意味です。
暴落の場面、つまり市場が恐怖に陥って資金が引き上げられる瞬間というのは皆が我先にと売りを入れていきます。
その結果、一年かけて上昇した分が一か月で全て溶けてしまうということも珍しくありません。
翻って考えると、暴落相場で大きな利益が狙える空売りではタイミングさえ合えば短期の利益を追求できます。
メリット:レバレッジがかけられる
その他のメリットとして「レバレッジ」が挙げられます。例えばレバレッジを2倍に設定した場合、10万円の投資資金しか用意できなかったとしても、 20万円分のトレードができるようになります。
平たく言うと利益も損失も2倍になるということですね。
レバレッジと聞くといかにもリスクが高そうな感じがしますよね。
実際には国内取引所では最大レバレッジが2倍に設定されていることが多いので、イメージほどハイリスクハイリターンではないと僕は思っています。
個人的には「元本が少なくても、効率よく運用できる」というメリットの方が勝るかなといった感じです。
(とはいえ初心者はレバレッジを抑え目にしておくと良いでしょう。)
ちなみに僕はレバレッジ100倍までかけられる海外取引所のBybitを使用していますが、実際の運用では最大でもレバレッジは3倍に収めています。
デメリット:損失の上限が無い
とはいえ空売りはメリットばかりではありません。例えばデメリットとしては「損失の上限がない」ことが挙げられます。
例えば今、暗号資産のイーサリアムを現物を25万円で1ETH購入したとします。
現物購入の場合は、極端な話、イーサリアムが暴落して価値がゼロになったとしても損失は25万円ですみます。
ところが1ETHを空売りしていた場合、読みが外れてイーサリアムが暴騰した時に理論上損失の上限はありません。
イーサリアムに限らずビットコインでもIOSTでも何でも価格に上限はありませんからね。
理論上はどこまででも価格が上昇できるわけです。
理論上は損失の上限が無いと言いましたが、実際には損失が際限なく拡大する前に取引所によって強制的にポジションが反対売買されることになります。
これをロスカットと言い、ロスカットが発動した時点で損失が確定します。
以上のようなリスクがあるので、確信が持てない時は投資金額を最小限にして読みが外れた時は早めに損切りするようにしましょう。
デメリット:ポジション保持に手数料が発生する場合がある
その他のデメリットは、「空売りでは基本的にポジション保持に手数料が発生する場合が多い」というものです。多くの場合、空売りではポジションを持ち続けていると、約定した瞬間もしくは一定期間ごとに手数料を支払う必要が生じます。
例えば bitFlyerにはSFDという仕組みがあります。
空売りなどが可能なbitFlyer lightning FXでは特定の条件を満たした状況で空売り行うと一定額の手数料を徴収されます。
またGMOコインでは1日ごとに0.04%のポジション保管料を徴収されます。
ちなみに、このポジション保持の手数料は状況によっては支払うのではなく受け取れることもあります。
例えば海外取引所のBybitでは、 相場状況次第でショーター(空売りしている人)とロンガー(買いポジションを持ってる人)のどちらが手数料(資金調達率と呼ばれます)を支払うのかが変化します。
つまり相場状況次第で空売りポジションを維持しているだけで手数料収入を得続けることも可能です(少額ですが)。
これを利用したデルタニュートラル戦略(通称:デルニュー)と呼ばれるトレード手法まで開発されています。
参考記事:)ビットコインのデルタニュートラル戦略のやり方!初心者向けにデメリットも解説
デメリット:そもそも空売りできる取引が限られる
その他のデメリットとしては「そもそも暗号資産の空売りが出来る取引所が限られている」ということも挙げられます。日本は Bitcoin などの暗号資産の規制が厳しく、必然的にビットコイン FX 等もかなり制限されています。
2021年5月時点で、コインチェックやbitFlyerと言った超有名取引所では新規口座開設者は空売りすることができません。
ついでに言うと国内の場合は空売りができる取引所でも最大レバレッジが2倍程度に制限されており、不便な感じは否めません。
ビットコインなどの仮想通貨を空売りする方法
ここまで読んでみて、ビットコインなどの仮想通貨を空売りしたいと考えた人のために、実際に空売りをする手順を紹介します。仮想通貨の空売りが出来る取引所で口座を開設する
まずは、仮想通貨の空売りができる取引所で口座を開設する必要があります。先述の通り、現状だとcoincheckやbitFlyerなどの国内の大手取引所では新規登録者は空売りすることができません。
必然的に選べる取引所は限られてきます。
現状では国内の信頼性の高い空売り可能な取引所の中では、GMOコインが使いやすいと思います。
GMOコインの特徴とメリット
・東証一部上場のGMOインターネットグループの関連会社・暗号資産FX の取引手数料が無料
・日本時間朝6:00をまたぐ前にポジションを解消すれば、建玉維持手数料もかからない
・イーサリアムやリップルなどのアルトコインも空売り可能
海外の取引所でもよければ僕はBybitが使いやすいと思っています。
Bybitの特徴とメリット
・シンガポール発の取引所でユーザー数200万人以上と世界的にも大手・ボーナスやクーポンが豊富
・レバレッジが100倍までかけられる
・メアドとパスワードだけで口座開設できる(身分証不要)
・海外取引所なので日本の法律に準拠していない
といった点が合わないと感じる方は国内大手のGMOコインでいいと思います。・日本円の入金が不可能(他から仮想通貨を送金するかクレカで購入する)
・ドル建てでビットコイン価格が計算される
・「無期限契約」など初心者には難しい用語が多い
入金しショートの注文を出す
さて口座開設が完了すればあとは簡単です。単純にお金を入金して暗号資産 FX の画面に行き売り注文を出すだけです。
くどいようですがGMOコインの場合は日本円を入金すればOKで、Bybitの場合はクレカで仮想通貨を購入するか、他の取引所などから仮想通貨を直接送金します。 参考までにそれぞれの取引画面のスクショを載せておきます。 空売り自体はこれ問題なく可能です。
しかし、当然のことながら本当に重要なのは空売りをすることではなく空売りで利益を上げることです。
この記事執筆時点では仮想通貨がかなり暴落してきており、僕自身もショートポジションをとっています(大した金額ではありませんが)。
レバレッジをかけていたこともあり利確した分も含めると1ヶ月程度で多分60%以上はリターンが発生していると思います。
しかし、仮想通貨はボラティリティが大きいので今後の方向性次第では柔軟に撤退することもあり得ます。
今後も相場動向を注視していきます。
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