伊藤忠商事といえば押しも押されぬ5大総合商社の一角です。
投資をしない人にも広く知られる企業ですね。
伊藤忠商事はかつては世界最大の繊維商社でした。
今では繊維業の他にも、食料や生活資源、金融、情報など幅広く手がけています。
はじめに伊藤忠商事株のポイントをまとめておきましょう。
伊藤忠商事株のポイント
・業績は良くも悪くも安定・高配当かつ今後の増配も期待できる
・積極的な株主還元が評価点
・自社株買いでEPSは成長期待
目次
伊藤忠商事の株価推移と配当利回り
まず伊藤忠商事のここ数年の株価推移を見てみましょう。高配当銘柄は、高い配当利回りと引き換えに株価が低迷することも多いです。
しかし伊藤忠商事はここ数年、むしろ株価自体も上昇傾向にあったことがわかります。
ただ、この記事執筆時点(2020/7/11)では直近のコロナショックの影響で株価は下落しています。
ひょっとするとこのタイミングで購入できれば、後々大きなリターンを産めるかもしれません。
現在配当利回りは3.83%です(2020/7/11)。
伊藤忠商事の売上と営業利益
伊藤忠商事の業績は、波打ちながらもやや上向きです。商社は資源価格によって収益性が変動するので、業績に多少のブレが出るのは自然なことではあります。
ただ、売上や利益に明確な上昇傾向が感じられないことが、PER7倍程度で放置されている理由だと思われます。
が、自社株買いや増配といった方法で株主の利益を増加させてくれる企業なので、割安に買えるのはむしろオイシイという見方もできます。
ここは後述します。
伊藤忠商事のEPSとBPS
伊藤忠商事のEPSとBPSは共に多少のブレはあれども、基本的には右肩上がりで推移しています。 EPS・BPSともに、成長率は悪くありません。一般に高配当銘柄と言われる株は、収益性が低下し続けているものも多いです。
そんな中、伊藤忠商事はかなり健闘しているといえそうです。
ROE
ROEも15%前後と、日本企業の中では中々の高水準です。伊藤忠商事の株主還元
伊藤忠商事は株主還元姿勢を明確に打ち出しているという特徴があります。例えば、 2019年6月には4千万株自社株買いを700億円の範囲内で実行すると宣言しました。
また、2019年度は一株あたりの配当金を83円から85円まで上げました。
しかも、その85円を2019年度の配当金の下限補償と定め、今後も増配が強く見込まれると強調しています(参考)。
この株主還元に対する意識の高さは日本企業としては珍しいレベルです。
非常に素晴らしいといえます。
事業内訳
下記資料を見ても、実に多種多様な事業に進出していることがわかります。 同時に、祖業である繊維業よりも今や金属や金融・情報業などのセクターが大きな存在感を持っていることも理解できます。公式情報によると、金属分野とは例えば鉄鉱山開発などを含む事業です。
鉄鉱石分野では、オーストラリアで大手資源会社BHP社と共同で、マウントニューマン等、複数の鉄鉱山開発事業を手掛けるジョイントベンチャーを運営しており、年間生産量は約2億8千万トンに達しています。また、ブラジル鉄鋼大手CSN社(Companhia Siderurgica Nacional社)傘下の鉄鉱石生産・販売会社であるCongonhas Minérios社に日韓台企業連合の最大株主として資本参加しています。 オーストラリア、そしてブラジルにおいて、供給力を更に強化するための事業運営を行っています。伊藤忠商事公式サイトより情報分野では、NTTドコモの販売代理店のコネクシオ(株)が有名ですね。
これだけ事業が多角化すると、良くも悪くも経営状況は安定的に推移するものです。
何か一つの事業が悪化しても、他の事業でカバーすることができます(逆もまた然りですが)。
安定して配当を受け取りたいというニーズをもった投資家にとっては、ピッタリの銘柄だといえるでしょう。
まとめ
ここで、改めて伊藤忠商事株のポイントを振り返ります。 伊藤忠商事株のポイント(再掲)
・業績は良くも悪くも安定・高配当かつ今後の増配も期待できる
・積極的な株主還元が評価点
・自社株買いでEPSは成長期待
配当は貰ったけど、株価が下がってトータルで損をしてしまった
そんな中、この伊藤忠商事は増配や株価の上昇も期待できる有望な銘柄と言えるのではないでしょうか。
今後もブログやYouTubeでこの銘柄の情報を発信していく予定です。