JPモルガン・チェース(JPM)の銘柄分析と将来株価予想

こんにちは。 きむ公です。
今回はJPモルガン・チェース(JPM)の銘柄分析と株価予想を行います。

JPモルガンといえば、あのウォーレン・バフェットも購入していることで有名です。

ダウ銘柄の一つにも選ばれており、米国を代表する金融カンパニーだと言えます。

ちなみに、僕自身も金融セクターの中では最も注目している銘柄です。

(今回の記事のデータソースは公式サイトmacrotrendsです。)

JPモルガンの事業内容

商業銀行業や投資銀行業を含む幅広い金融サービスを提供しています。
業務内容の一部をより具体的に紹介するとM&Aのアドバイスや新規株式公開(IPO)時の株式発行業務や債券発行業務などを行っています(投資銀行業務)。

また、日本でも年金基金向けの資産運用サービスや個人投資家向け投資信託商品の提供なども行なっています。
要するに、金融に関係することなら大体やっているという認識でいいでしょう。

過去にはアラバマ州での地方債発行時の贈賄事件や、エンロンの財務状態をあらかじめ知っていたなどのコンプライアンス的な問題が浮上したこともありました。

がその後も、リーマンショックで経営が悪化したベアー・スターンズの買収などで規模を拡大。

2020年現在では、アメリカ最大の資産を有する銀行となっています。

JPモルガンの株価推移と配当利回り

下図がJPモルガンチェースのここ数年の株価の動きです。
やや上下しながらも、右肩上の傾向が見て取れます。

直近ではコロナショックに加え、FRBの利下げもあってやや株価が冴えない面があります。
逆に言うと今が買いのチャンスである可能性もあります。
JPMの株価推移
2020年7月中旬現在の配当利回りは3.74%となっています。

ただこれから見ていくように、JPモルガンのファンダメンタルズは相当に優良です。

金融セクターは、低金利や世界景気後退の懸念を受けて全体的に株価が冴えません。

しかも、直近ではFRBが銀行に一定期間、自社株買いと増配の自粛を求めるという異例の自体にまで発展しました。

JPMもその影響を受けているからこそ、高い配当利回りが実現しているのでしょう。

JPモルガンの売上と営業利益の推移

JPモルガンの売り上げは結構波があります。
が、その中でも利益は安定しています。

CEOのジェームズ・ダイモン氏も、利益が安定していることを強調しています。 リーマンショックの時ですら黒字を出していたのは驚くべきことだといえます。

JPモルガンの EPS 推移

安定した経営を反映してEPSも増加傾向にあります。
JPMのEPS推移
特に最近では自社株買いを行っていますから、EPSの伸びが特に顕著になっていますね。

確かにアメリカも低金利ではありますが、少なくともJPモルガンチェースに限って言えば日本の銀行とは全く異なった経営状況にあるということがわかります。

JPモルガンの BPS 推移

僕が今回調べてみて一番驚いたのは、BPSが驚くほど安定的に成長していることです。
JPモルガンが安定して株主資産を増加させてきたことがわかります。

JPモルガンのROEの推移

自社株買いの影響もあって近年では ROE も高い水準に迫ってきています。
10%の大台を超えられないところで数年さまよっていましたが、直近では14%に迫るところまで ROE が上がってきています。
JPMのROE推移
これは自社株買いの影響も大きいと見るべきでしょう。

発行済株式数自社株買いも積極的

発行済株式数を見るとJPモルガンがここ数年自社株買いを積極的に行っていることがはっきり見て取れます。
JPMの発行済み株式数
ただこれを見ると、リーマンショック時の金融危機では増資を行って急場を凌いでいることもわかります。

あれほどの状況なら仕方ないとも言えますが、今後も金融危機の時はJPM が増資行わないかどうかは警戒すべきかもしれません。

JPモルガン株の良い所

ここまでのデータを踏まえてJPMのポジティブ要因とネガティブ要因を検討してみましょう。

高い成長率

まずは、何と言っても安定してEPSとBPSが増加してきた点は評価ポイントです。

米国もここ最近は低金利環境が続いてきました。
JPモルガンはそんな逆風を逆手にとり、ローン事業を成長させることで株主資本を増加させてきました。

その結果は、株価上昇率ではゴールドマン・サックス(GS)には水をあける形になっています。
もちろん日本の銀行など相手にもなりません。

積極的な株主還元

自社株買いに積極的であることは先述の通りです。
平常時であれば、2%程度の配当が期待できる上、自社株買いによる株価の底上げ効果が期待できます。
こちらも日本の銀行とは異なる点です。

JPモルガン株のリスク要因

減配可能性

コロナショックで市場環境が激変した今、JPMには減配の可能性があります(JPMに限らずですが)。
CEOのダイモン氏は、コロナの状況次第では減配もあり得るとしています(参考)。

配当狙いの投資家はこの点は重々注意してください。

低金利環境継続

コロナショックにより、世界的な景気後退が懸念されています。
アメリカも実質的なゼロ金利環境に突入しましたが、言うまでもなく金融機関にとって低金利は逆風です。

JPMもローンの金利のサヤで稼いでいますから、金利が下がれば下がるほど利益率は悪化するわけです。

目先、FRBによる債券買い入れが活発化しています(とうとうジャンク債までも買い始めました)。
今後もコロナが早期収束しない限り、低金利環境の継続が強く懸念されます。

JPモルガンの10年後株価予想

さて最後にJPモルガンの10年後の株価を予想してみましょう。
JPモルガンチェースが過去のBPS成長と経営効率、マーケットからの期待を今後も維持できるとすれば10年後の株価はいくらになっているのでしょうか。

過去13年間、JPMは年平均7.54%のBPS成長を達成してきました。
このペースを維持できれば、2029年のJPモルガンの株 BPS は 174.4ドルに達します。

さらにJPMのここ数年のROEとPERはそれぞれ9〜14%,9倍から15倍の水準にありました。

これが10年後も同水準だとすると10年後の予想株価と現在株価120ドルで買った場合の年平均予想リターンは次のようになります。
予想株価(ドル)予想平均リターン(%)
悲観予想141.31.64%
楽観予想 366.211.8%
トータルリターンでは、これに配当の約3%が加わるというイメージです。

ただJPモルガンの場合は近年自社株買いを加速させているので、今回のシュミレーションはやや悲観的なものになってしまった可能性があります。

僕個人としてはどちらかというと楽観予想に近い、もしくはそれを上回るリターンを達成してくれるのではないかと期待しています。

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