今回の記事では皆さんお馴染みのブランド、 無印良品を展開する良品計画(7453)株の解説を行います。
この記事を読めば、
・無印ブランドの強力さ
・良品計画のファンダメンタルズの優秀さ
がバッチリお分かりいただけると思います。・良品計画のファンダメンタルズの優秀さ
目次
良品計画株は2020年1月、ストップ安を記録した
2020年4月現在、良品計画は株価下落トレンドが続いています。一時は4000円以上あった株価は、もみ合いながらも下降を続け、2020年1月中旬現在2000円前後になりました。
この時、ストップ安になる場面も見られました。 その後もコロナショックの影響をモロに受け、2020年4月14日時点で、株価は1068円となっています。
これだけ見ると全く冴えない銘柄という印象を受けますが、実はそんなことは全くありません。
良品計画は強力なブランドとそれに裏打ちされた優良なファンダメンタルズを持つお宝銘柄だと考えています。
最近の株価下落は、むしろ大きなチャンスかもしれません。
(この記事では、無印良品を絶賛していますがこれはあくまで僕個人の意見であり特定の銘柄の売買を勧誘するものでないことには注意してください。最終的な投資判断は自己責任でお願いします。)
良品計画の株価下落の要因
良品計画の株価が大きく下がった背景には、次のような理由があります。株価下落の背景
・通期業績予想の下方修正・通販サイトのシステムトラブル
通期業績予想の下方修正
元々無印良品は、何期も連続して増収増益を続けていました。しかしここに来て経常利益が減少するという事態になってしまいました。
経常利益 | |
40期 | 約357億円 |
41期 | 約302億円 |
減益要因
・東アジアでの利益減・欧米事業でのセグメント損失の増加
またヨーロッパでは、積極的な店舗展開による副作用が出ています。
新規国での出店の開店前費用がかさんだことが重荷になったようです。
北米ではビジネスがあまりうまくいっていないようで、在庫が増えて売上計画も達成できませんでした。
北米の事業に関してはあまり情報が出てこないですね。
こちらに関しては何か根本的な問題を抱えているのかもしれません。
(追記)
2020年2月期の決算では、ほぼ予想通りの増収・減益となりました。
なお、過剰在庫は200億円程度であり、仕入れ調整で自然に過剰分を解消可能だとしています。
無印良品のネットストアのメンテ大幅延長
さらに直近の問題としては無印良品のネットストアのメンテナンスが当初の想定よりも長引いていることが挙げられます。当初2020年1月1日に再開するはずだった「無印良品ネットストア」はサービス再開予定時期が伸び伸びになり、 結局1月下旬再開予定という形になりました。
公式のアナウンスでは、この原因は 「時折、使用に耐えうる表示スピードを満たさなくなることが分かった」 ことです。
しかし、そう不安になる必要はないかもしれません。
僕はIT関連のマイクロ法人を運営していますが、その経験から言うとこの手の問題は時間とお金をかければ基本的に解決するものです。
少し専門的な話にはなりますが、 もし特定の地域や時間帯にサイトの動作が遅くなるという話であれば、
- 処理能力の高いサーバーを使用する
- サーバーを設置する地域を分散する
- 大量に来たアクセスを複数のサーバーに振り分ける
- キャッシュをうまく使う
(以前から存在するプログラムがカオス状態な場合は、めちゃくちゃ大変になる場合も普通にあるのですが笑)
(1/19追記)
無印良品ネットストアですが、1/18日に無事再開していたようです。
ただし、オーダーラグ、オーダーカーテンの注文など一部機能には制限がかかったままとのことです。
無印良品ネットストアですが、1/18日に無事再開していたようです。
ただし、オーダーラグ、オーダーカーテンの注文など一部機能には制限がかかったままとのことです。
僕は、ここまで挙げてきた問題(北米事業除く)はいずれも時間が経てば自然と収束すると考えています。
無印良品のブランド力
さて、良品計画の最大の魅力は言うまでもなく無印良品のブランド力です。無印良品は「感じ良いくらし」というコンセプトを実現すべく
「これがいい」ではなく「これでいい」
とお客さんに言ってもらえる商品を展開しています。
無印良品の製品の特徴としては「実質」にこだわっていることです。
品質上問題はないのに見栄えのために打ち捨てられている素材や業務用の素材などをうまく使うことで低価格高品質な商品を展開しています。「実質」こだわる企業風土がよくわかる例として、「不揃いバウム」があります。
大きさが不揃いのままの商品を展開したり、艶出しせずに仕上げたりとプロダクト本来の質に関係ない工程は徹底的に排除しました。 また、包装の簡略化のこだわりも余念がありません。公式HPの要約
「不揃いバウム」は形はいびつですが、その素朴なおいしさで消費者の心をガッチリ捕まえています。
実際ケーキを食べるのに形はあまり重要ではないですよね。
少なくともケーキにゴテゴテした装飾的な外見を求めないという人は多いはず。
あくまでも大事なのは安全でおいしい物を食べる事です。
無印良品に来るお客さんというのはシンプルで無駄のないデザインを好む人が多そうです。
自分たちの顧客のニーズにあったものを提供し、逆に顧客のニーズから外れるものは徹底的にカットすると言う良品計画のスタンスはかなり合理的だと思います。
投資家としても無駄なコストをかけない(=株主の資産を浪費しない)ことは大変好感が持てます。
消費者からみる無印良品ブランド
消費者にも無印=シンプルで質が良いと言うイメージが浸透しているようです。僕は今回、Amazonで無印良品の商品を買った人たちの商品レビューを調べてみました。
その中で目に付いたのは、
やっぱり無印は信用性があってコスパも良い
YouTubeみて買いました!このように、
特にクレンジングこれがいい!ていうのに 出会えてないから、良さはわからない(笑)
けど、別にかもなく不可もなく!
無印だから、信用性は高いしコスパも良いかな!
無印良品 マイルドオイルクレンジング(大容量) 400ml のレビューより
よくわからんけど、なんとなくこのブランドだからいいものを買った気がする
働く側から見る無印良品ブランド
また、実際に無印良品で働いている人から見てもそのブランド力は相当強いものがあるようです。今回は転職サイトに寄せられた良品計画のレビューを参考にしてみました。
ブランド力を基盤にした成長性がある。 (中略)ブランド力がすごすぎて、いろんな対外的な交渉は非常にやりやすいので積極的に外と交流すべきです。
他責型の受け身の人には、向かない会社だと思います。
転職サイトに寄せられたレビュー
全体的にのんびりした雰囲気がある。などなど。
急がなくてもネームバリューのおかげである程度売れる。
転職サイトに寄せられたレビュー
ちなみに良品計画の会社としての欠点として挙げられていたのは、
・本社から店舗への指示に一貫性がない
・人手が足りていない
などです。
これは、良品計画のビジネスが成長段階にあることの反映だと考えています。
良品計画の素晴らしいファンダメンタルズ
良品計画のブランド力は強力なファンダメンタルズとなって具体化しています。下に画像を貼りましたが、 これだけ右肩上がりの増収増益傾向やEPS増加を達成している企業はそんなに多くないでしょう。 ROEも高いです。 これほどの優れたファンダメンタルズを持つ企業がストップ安を経て、1000円台に落ちてきたたというのはかなりのチャンスなのではないかと考えます。
実際、僕自身この銘柄を購入しています。
今後また、良品計画への投資の進捗状況などはこのブログやYouTubeで報告していく予定です (今回の記事が少しでも役に立ったという方は、Googleアカウントをお持ちの場合、YouTubeでチャンネル登録していただけるとモチベーションになります)。
ではまた次の記事でお会いしましょう!
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