今回は日本が世界に誇るゲーム会社、任天堂株の解説です。
2020年初旬現在、任天堂の株価はここ10年での最高値にせまる勢いです。
まさに、市場も大注目の株と言っていいでしょう。
目次
株価チャート
任天堂の株価はここ数年上昇トレンドにあります。2019年からの伸びが手伝って、株価は44000円台に乗りそうな状況です。
一株4万円超えですから、任天堂はかなりの値がさ株と言えるでしょう。
通常の方法での購入には、最低でも400万円以上かかります。
株式分割してほしいところですね笑
配当は普通かそれ以下
任天堂はこれまで、配当性向が50%を下回らないように配当金を出してきました。しかし、昨今の株価上昇も相まって、今や配当利回りは1.7%台です。
すくなくとも配当目当てで買う銘柄ではありません。
任天堂株の人気の秘密はニンテンドースイッチとマリオカートツアー
ニンテンドースイッチは引き続きバカ売れ
最近の任天堂株の目覚ましい上昇の理由は、 ニンテンドースイッチの売上が予想以上に好調だったことです。廉価版のスイッチライトも馬鹿売れしています。
9月20日に発売された廉価で携帯型のスイッチライトを含むスイッチの販売数は480万台と前年同期比で5割増で、スイッチライトは同月末までに195万台売れた。 ソフトは48%増の3587万本。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-01/Q09HCAT1UM0X01ニンテンドースイッチは本当に人気で、転売をやっている人の間では スイッチは現金 という恐ろしい格言まであるそうです。
メルカリやラクマなどで出品した瞬間即売れてしまうということですね。
スマホゲームでも頭角を発揮しだした任天堂〜マリオカートツアー〜
スマホゲームも好調です。任天堂の新作ゲームアプリ、マリオカートツアーは2019年9月に配信されてから、 一ヶ月で一億回以上インストールされました。
2020年1月初旬現在、僕が実際にプレイストアでランキングを確認したところ、同ゲームは7位につけていました。
好調な勢いを保っているといます。
任天堂といえば、一昔前はスマホアプリの課金システムには消極的な姿勢をとっていました。
しかし、時流に合わせて柔軟に経営方針を変化させているのがわかります。
実は任天堂の売上は海外に依存している
実は任天堂の主戦場は日本ではなく海外になりつつあります。先述のニンテンドースイッチも、売上の8割は海外です。
特に中心はアメリカとヨーロッパとなっています。
とはいえ、ゲームに限らず今後は何を売るにせよ中国・インドを始めとするアジア市場は重要です。
任天堂もスイッチを中国で普及させるべく策を講じています。
PCゲーム文化が根強い中国でどこまで独自ハードを普及させられるか、今後の動向に注目しましょう。
任天堂のファンダメンタルズ
任天堂のファンダメンタルズの特徴を要約すると以下のようになります。任天堂のファンダメンタルズの特徴
- ここ最近増収増益傾向
- ここ最近EPS増加基調
- 自己資本比率がかなり高い(80%超え)
しかも攻めだけでなく自己資本比率脅威の80%超えという鉄壁の守りもあります。
ちなみにライバル会社の自己資本比率を見てみましょう。
コナミ | 72% |
スクウェア・エニックス | 72% |
バンダイ・ナムコ | 70% |
カプコン | 67.5% |
ゲーム製作会社は、そもそもあまり財務レバレッジを効かせるインセンティブが薄いと言えそうです。
ゲームは当たりハズレが大きい上に予想し辛いので、財務レバレッジを効かせるのはリスクが大きすぎるということでしょうか。
ただ、ゲーム会社の中でも任天堂の80%超えの自己資本比率は群を抜いているということは認識すべきでしょう。
任天堂株のリスクは?激しい値動きには要注意!
任天堂株の値動きは荒いです。特に新規ハードやソフトの発表前後は地獄の様相を呈します。
印象的なのはポケモンGOやニンテンドー・スイッチでしょう。
ポケモンGO発表時は任天堂株価はうなぎ登りでした。
しかし、その後任天堂から、ポケモンGOによる収益への影響が限定的であることがアナウンスされると株価は急落。
また、今でこそニンテンドースイッチ効果によって株価が上昇していますが、スイッチ発表直後はむしろ株価が下落していました。
スイッチの値段の高さが嫌気されたことが原因ではないかと言われています。
また、各方面の期待を背負っていたWii Uがあまり売れなかったりと、短期的な株価予想がかなり難しい株であると言えそうです。
よほどゲーム業界に詳しいか、よほど短期取引に慣れている人でないと短期での利益売買はかなりのリスクを伴うでしょう。
結論:長期投資向き
僕はゲームに詳しくないので、短期的に任天堂株がどうなるのかはわかりません。なので、もっと長期的な目線でこの会社を眺めてみます。
強力なブランドたち〜マリオ、ポケモン、スマブラ
まず、任天堂の最大の魅力は、強力無比なブランドを多数持っているということです。例えばこれらのタイトルです。
任天堂ブランド
- マリオ
- ゼルダ
- ポケモン
- スプラトゥーン
- スマブラ
これらのゲーム、そしてそこに登場する魅力的なキャラクターたちは単純に数字では計れない価値を持っています。
スプラトゥーンは比較的新顔ですが、これらの昔ながらのブランドゲームたちは、今後も長期的に任天堂のビジネスを下支えしてくれるでしょう。
人と人を繋げるゲームづくり
また、任天堂のゲーム作りで一貫しているのは、人と人がつながれるゲームを作ることだと思います。例えば、マリオカートを家族でやったらメチャクチャ楽しそうですよね。
ポケモンはそもそも友達とポケモンを交換しないと図鑑が完成しません。
ニンテンドースイッチを親子で組み立てた、なんてご家庭も多いハズ。
僕は今回の記事を書くにあたり、ニンテンドーのゲームの動画を色々観てみました。
どのゲームも、子供が笑顔になれるように作られています。
そしてその子供を中心として大人も一緒に楽しめるような工夫がたくさん凝らされているのです。
任天堂のゲームはおそらく、いわゆるオタク向けではありません。 (
一部のマニアックなユーザーの需要を満たすことは主眼に置かれていません。
そうではなく、子供を起点として色々な人が繋がり、笑顔になれるゲームを作っているのだと思います。
こういった考えのもとに作られたゲームが、今後も支持されると判断するならばこの株は買いでしょう。
そして一旦買ったならば、激しい値動きには惑わされず、10年単位でじっくりと持ち続けることをおすすめします。
(追記)
ソニーの銘柄分析記事も書きました。
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