株価上昇で話題のソニー(6758)を銘柄分析してみた【イメージセンサー/プレステ5】

こんにちは。きむ公です。
今回は日本が誇る大企業、ソニーの銘柄分析を行います。

ソニーはもはや単なる家電の会社ではありません。
今日のソニーは様々な事業の複合体となっています。

その範囲はゲームから金融まで本当に幅広いです。
さて、まずはそんなソニーの長期の株価推移から順に見ていきましょう。

ソニーの株価推移~2019年は約50%のリターン~

ソニーの株価は何度か調整を挟みながらも上昇を続け、ついに大台の8000円台を突破しました(2020年1月14日現在)。
その影響で現在予想配当利回りは0.5%を下回っています。
ソニーの株価推移
こういった状況は日本の老舗大企業としてはなかなか珍しいことです。

この背景には、ソニーが自社株買いに積極的な姿勢を打ち出してきたということも一つの原因としてあります。

2018年には約1000億円分の自社株買いを行ったほか、2019年にも約2000億円もの自社株買いの枠を設定したことは少し話題になりました。
投資家はこういった点も評価しているのでしょう。

さて、ソニーの事業内容と今後の展望をより詳しく見ていきましょう 。
※以下の情報は2019年第2クォーターの決算報告書をベースにしています。

主力のゲーム事業の業績はイマイチ安定感がない

ソニーは2019年度第2四半期の営業成績について
「売上高減少は主に為替の影響によるものでビジネス自体は堅調」
だとアピールしていますが、 僕は必ずしもそうだとは思いません。

まずソニーという会社は色々な事業の複合体ですが、主力の一つはゲーム事業です。
ゲーム事業が全体の売上の20%以上を占めます。
そのゲーム事業が前年同期に比べて957億円売上が減っているのです。
ちなみに、その内の為替の影響は217億円程度に過ぎません。

これはソフト・ハード(プレステ4)ともに販売に苦戦していたことの表れです。
さらにThe Last Of Us Part2が発売延期をした影響で来季の見通しを下方修正しました。

ゲーム会社は概してこのようなハプニングが起こったり、売れるはずのタイトルが売れなかったりと安定感がないものですが、 ソニーも例外ではないようです。

しかしまぁ悪いことばかりではありません。
PlayStation Plus( ソニーのネットワークサービス)は会員数が増え増益も果たしています。

さらに2020年末には期待のプレステ5の発売も控えています(これがコケたらという恐ろしさもありますが)。

エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野も波に乗り切れない

ソニーの事業のもう一つの柱は、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野です。

こちらは、スマートフォン(本体)やテレビをイメージするとわかりやすいですね。
こちらもスマホやテレビの販売台数減少を受け大幅な減収になっています。

625億円の減収のうちの為替差損は205億円分ですから、純粋に事業が行き詰まっている部分が大きいと言えるでしょう。

イメージセンサー事業には期待が集まる

主力事業には不安な影がよぎる一方で、最近注目を集めているのはイメージング&センシング・ソリューション分野です。

こちらは為替の影響を受けたにも関わらず、22%増の売上を記録しています。
これは販売数量が増加したことを反映したものです。

イメージング&センシング・ソリューション分野の中核は、イメージセンサーの開発・販売です。
イメージセンサーって聞いたことありますかね。

イメージセンサーとは、レンズから入ってきた光を電気信号に変換する装置のことだそうです。

正直僕はカメラの仕組みに全く詳しくありません。
なので、いい加減なことを言ってしまわないか心配ですが そのイメージセンサーがスマートフォンのカメラや、ドライブレコーダーへの応用に関して非常に有用であることは想像できます。

僕が調査した範囲では、 ソニーは半導体を使ったイメージセンサーの分野において強力なブランドを確立しつつあるようです。

現状、この分野はソニーの売上高構成の中では12.3%とそれほど大きな割合ではありません。

しかし今後に大いに期待といったところでしょう。

その他の事業(音楽・映画・ストリーミングサービス・金融業)

その他の事業は、うまくいったりいかなかったりといった感じです。

例えばストリーミング音楽配信サービスや映画分野はともに好調で約8%の増収です。
一方でストリーミング型テレビサービス 「PlayStation ヴュー」は会員数があまり伸びず、サービス自体の打ち切りを断行しました。

またもう一つの主力クラスの事業である金融業は売上高自体は伸びながらも収益は横ばいといった状況です。

ソニーの事業まとめ

ソニーは色々な事業に手を出しているだけあって、好調なものもあれば不調なものもあります。

しかし残念なのは、最近の結果を見る限り 規模の小さい事業は好調な一方で、主力の事業では今一つ利益を生めていないことです。

金融事業はともかくとしても、ゲームや家電販売といったかつてソニーを象徴していた事業での復活が望まれます。

ただ、イメージセンサーと言う希望が出てきたのは大きいと言えるでしょう。

ソニーの決算指標

ソニー株は買いなのか

さてこのソニー株ですが、僕個人としてはとても購入できる銘柄ではないです。
それは、別にソニーの将来にものすごく悲観的だとかそういうことではありません。

そうではなくて、単純に僕自身ソニーの事業内容が深くは理解できていないからです。
もちろん数字の上では、業績を追うことは出来ます。

しかし僕はあまりゲームをやらないので、今後重要になってくるであろうプレステ5の売れ行きや、プレステ5のソフトの開発状況 と言った重要なことが高い解像度で把握できていません。

また、今後ソニーの事業の柱になってくる可能性があるイメージセンサーについても深い知識を持っているわけではありません。

特にゲームは当たり外れが大きいですから、今後も業績はブレる可能性があります。

いかにソニーが複数の事業の複合体とはいえ、例えば任天堂のような高い自己資本比率を維持しているわけでもありません。

こういった背景を考えると、ソニーのビジネスの門外漢の僕が手を出すのはかなりリスキーであると言わざるを得ないでしょう。

逆に言うと、ゲームやイメージセンサーに関する深い知識を持ってる人であれば、 今後のソニーの成長性を慎重に判断した上で投資を検討するのもありかもしれません。

(追記) 任天堂の記事はこちらをどうぞ。

【株価上昇中】話題の任天堂株を徹底分析する【ニンテンドースイッチ】

2020年1月5日
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