本日のテーマはタカラトミー(7867)です。
タカラトミーは言わずと知れた大手おもちゃメーカーです。
皆さんも昔トミカやプラレール、リカちゃん人形などで遊んだ経験があることでしょう。
しかし、子供の頃に製品で遊んだことはあっても、 投資対象としてこの会社を見たことがある人はそんなに多くないのではないでしょうか。
タカラトミーは株主優待が魅力的であることで知られています。
加えて、株価も最近上昇しています。
かくいう僕自身もタカラトミー株は保有しています。
2018年夏に900円で仕込んだ同社の株が2019年12月末現在1432円ですので、60%近いリターンを得ることができています。
今回はそんな魅力たっぷりの優待銘柄、タカラトミーについて解説します。
この記事を読むことで、
– タカラトミーの製品や事業内容
– 株主優待の詳細
– 社長退任を巡る株価暴落の過去
– タカラトミーの将来の展望
がよくわかります。– 株主優待の詳細
– 社長退任を巡る株価暴落の過去
– タカラトミーの将来の展望
目次
おもちゃ業界での確固たるブランド
タカラトミーは、誰もが知っているような玩具をいくつも生み出してきました。有名所は以下です。
代表的なタカラトミーの商品
– トミカ– プラレール
– リカちゃん人形
– トランスフォーマー
– デュエル・マスターズ
タカラトミーの主力商品には、小学生以下の低年齢層向けの製品が多いという特徴があります。
幼児向けの玩具の販売では消費者である子供本人よりも、むしろ親へのアピールが重要になります。
その意味でこれらの昔ながらの定番玩具を多数持っているタカラトミーは強いです。
とりあえず、男の子にはプラレールを買ってあげれば喜ぶだろう
娘の誕生日プレゼントはリカちゃん人形でいいか
これをマーケティング用語では純粋想起といいますが、 タカラトミーはこの純粋想起を取れている商品をいくつも持っています。
このブランド力は同社の強力な武器になっています。
魅力的な株主優待
また、タカラトミー株は株主優待が魅力的な銘柄でもあります。具体的には、このような内容です(2019年末の内容です)。
保有株式数 | 優待内容 |
100株以上1000株未満 | トミカ2台セット |
1000株以上2000株未満 | トミカ4台セット |
2000株以上 | トミカ4台セット&リカちゃん人形(ロイヤルスタイル) |
さらに、株の保有期間に応じて公式通販サイト「タカラトミーモール」で使える割引券が貰えます。
保有期間 | 割引率 |
1年未満 | 10% |
1年以上3年未満 | 30% |
3年以上 | 40% |
この割引券は上限10万円まで使えるので、 3年以上保有している人は最大4万円分得することができます。
そのため、一時期ネットで 「子供ができたら取り敢えずタカラトミー株を買っておけ」 と言われたりもしていました。
最近流行りのせどりをやっている人は、 安く仕入れたタカラトミーの人気商品を転売することで利益を狙うことも可能でしょう。
ちなみに、同社の株価が今1453円ですから100株だけ今買って3年持ったとすると、 実質優待利回りは20%以上にもなります。
これがタカラトミーが優待銘柄と言われる理由です。
カリスマ社長の退任で株価が暴落した過去
そんな魅力的なタカラトミー株ですが、昨年まで株価は低迷していました。一時は1800円を超えていた株価が800円代まで落ちるというキツイ下げも経験。
理由は同社のカリスマ的存在であったハロルド・ジョージ・メイ社長の退任です。
もともとタカラトミーは2014年ごろまで海外戦略に苦戦していました。
玩具やベビー用品を製造するトミーインターナショナル(当時のRC2コーポレーション)を買収したものの、 売上は低迷していました。
当時半期利益100億円程度だったタカラトミーにとってトミーインターナショナルの買収額500億円は決して小さくありませんでした。
そんな苦境の中で現れたのがメイ社長です。
メイ氏は、高利益絵率の商品へのリソース集中や経営体制の効率化を次々に実行。 見事欧米事業を黒字転換させます。
閉塞感を打ち破ったメイ社長はまさに救世主のような扱いでした。
彼の入社以来、株価はなんと3倍になりました。
しかし、良い人材であればあるほど、失う時は痛みを伴います。
その社長がついに退任したのが2017年のこと。 同時に株価も急降下します。
この間、決算は必ずしも悪くなかったにも関わらず、1800円台だった株価は一時800円代まで売り込まれました。
こういう市場の過剰反応は往々にしてありますが、 当ブログでは目の前の展開に一喜一憂せずに腰を据えてその銘柄に向き合うことを推奨しています。
(参考記事) 実際、僕自身この混乱の最中にこの銘柄を仕込んだおかげで1年半で60%のリターンを得ることができました。
ちなみに現在メイ元社長は新日本プロレスの社長をやっています。
デュエプレに期待が集まる〜タカラトミーの今後〜
さて、最後にタカラトミーの今後について考えてみましょう。少子化の懸念
まず、日本は少子高齢化がどんどん進展しています。これは玩具メーカーのタカラトミーにとっては逆風です。
幸い、今の所は売上高の推移に下降トレンドは現れていません。 顧客層自体が縮小する以上、国内事業一辺倒ではどん詰まりになることは明白です。
そこでタカラトミーは以前から海外進出にも注力してきました。
海外進出の動向は?
タカラトミーでは、トランスフォーマーやベイブレードを中心に海外でのマーケティングを展開しました。最近ではゾイドも人気です。
ゾイドは約4500万個を出荷しました(世界累計)。
2018年のアニュアルレポートでは、2024年には売上高の半分以上を海外から生み出すことを目指すと明言されています。
国内市場の先細りが予想される以上、長期的に見れば海外市場での成功に注力せざるをえないのは合理的です。
現状では、海外売上のはっきりした増加は感じられませんが、今後に期待しましょう。
デュエプレに期待
さて、最後に最近話題のデュエルマスターズ・プレイスについても触れておきましょう。デュエプレは、大人気トレーディングカードゲームのデュエルマスターズがスマホで遊べるというものです。
2019年12月18日にリリースしたこのアプリは、 googleプレイストアのカードカテゴリで1位を獲得するなど、順調な滑り出しを見せました。
このサイトの予想によると、競合の遊戯王デュエルリンクスは2019年の一年間で70億円以上売り上げています。
もし、デュエプレがこれ以上の売上を出せるとすれば、同社の決算に与えるインパクトは決して小さくありません。
現状バグによる低評価レビューも目立ちますが、時間の経過とともにバグの修正は進んでいくはずです。
さらに、実際にデュエプレのプレイ動画をいくつかyoutubeで見てみました。
どうやら現状のカードプールは、デュエマ初期のカードが中心になっているようです。
僕も小学生のころ使っていたカードが活躍していて、とても懐かしい気持ちになりました笑
クリスタル・ランサーとかめちゃくちゃ強かった記憶があります笑
このアプリは、デュエマのメインターゲットの子供世代よりもむしろ、 昔デュエマで遊んでいた今の20代に対する訴求力がありそうです。
となれば、この世代が現実のカードゲームの方にもカムバックするという副次効果も期待できるかもしれません。
大人になり購買力を獲得した彼らが戻ってくる恩恵は決して小さくはないでしょう。
僕自身、タカラトミー株ホルダーとしてデュエプレの今後には期待しています。
(追記:タカラトミーの解説動画も上げてるのでぜひご覧ください)