頭がよくないと投資では勝てないのか?東大卒投資家の僕の意見はこうです

こんにちは。きむ公です。
これを読んでいるあなたは『インベスターZ』という漫画をしっているでしょうか。
投資をやっている人の間では有名な作品です。
ストーリーは、こんな感じです。
北海道のとある超進学校(中高一貫)には密かに投資部が存在していました。
一般の生徒には存在すら知られていない投資部は、各学年の成績トップの生徒のみが入部を許されます。
トップの成績でこの学校に入学した主人公、財前孝史。
彼もこの投資部に足を踏み入れることになります。
そして厳しくも面白い投資の世界で奮闘していく、というお話です。
ちなみにこれ、『ドラゴン桜』の作者の作品です。
こちらは、落ちこぼれの生徒が一年間での東大合格を目指すというストーリーの人気漫画ですね。

さて、『インベスターZ』の世界の投資部では、とても頭の良い生徒たちが投資で凄まじいリターンを叩き出していきます。

しかし、現実の世界でも頭の良さと投資の実力は関係あるのでしょうか?

僕の意見はNOです。
僕はそこそこ名の知れた中高一貫校から東大に入りました。

そして今は25歳の現役投資家として、5000万円以上の純資産を築いています。 今まで僕の周りには、ほぼ確実に日本でもトップクラスのそれはそれは「頭の良い」人がたくさんいました。
また同時に投資で莫大な資産を築いた人も見てきました。

そんな僕の結論は、「投資に頭の良さはあまり関係ない」です。
今回は
・なぜ投資に頭の良し悪しは無関係なのか
・投資に本当に必要なものは何なのか
について僕なりの考えを述べていきます。

※なお今回の記事では、「頭が良い」=勉強ができる と定義します。
僕個人としても普段は勉強ができる人のことを頭が良い人だとは思ってませんが、話を単純化するためにこの図式を採用しました。



頭が良くても破産する〜伝説のヘッジファンドLTCMの場合〜

頭が良いはずなのに、投資で失敗した人の話を時々耳にすることがあるでしょう。

医者が不動産をとんでもない高値で掴まされた話や、エリートサラリーマンがFXで破産した話、などなど。
しかし、世界にはもっととんでもなく頭がいい人の集団が、投資で破滅的な敗北を喫した事例があります。

あなたは、LTCMの話を聞いたことがあるでしょうか。
LTCMとは、Long-Term Capital Management の略で、1994年に設立されたアメリカのヘッジファンドです。
名前だけ見ると長期で手堅く資産運用してそうな印象をうけますが、実際はその逆です。
LTCMは高いレバレッジをかけて短期でのリターンを追求していました。


このLTCMの特徴は、なんといってもとんでもなく頭の良い人が集まっていたことでしょう。
幹部たちの中には、マイロン・ショールズやロバート・マートンというノーベル賞受賞者がいたことで有名です。
彼らは、ブラック・ショールズ式の導出の功績でノーベル賞を受賞しています。 これは、金融派生商品(いわゆるデリバティブ)の理論価格を決定する式ですね。
ブラック・ショールズ式のおかげで、我々は「株を特定の価格で買う権利」の値段を評価できたりします。

話がそれましたね。
LTCMでは、そのように途方もなく頭がいい人が集まって、債券を中心に株式や不動産など幅広い資産に投資を行っていました。

設立当初4年間はLTCMは順調に利益を上げていました。
彼らはペアトレードと呼ばれる手法を初め、高度な金融工学・数学・統計学の知識を駆使して成果をあげていたのです。
しかし、彼らにとって想定外の事態が発生します。
1998年のロシアのデフォルトです。
ようするに財政危機に陥っていたロシア国家は借金の返済を断念したわけですね。

これにより「まさかロシアがデフォルトするはずがない」と決め込んで投資をしていたLTCMは壊滅的打撃を受けました。
ちなみに、LTCMは47億ドルをレバレッジ25倍で運用していたそうです。
どれくらいの規模の損失が生じたかと考えると嫌な汗が出ますねw

これが原因となってLTCMは破綻しました。
ノーベル賞受賞者の頭脳をもってしてもファンドを成功させることはできなかったということですね。

投資に必要なのは情熱と冷静さ

LTCMの例は少し極端ですが、いくら頭がよくても投資で失敗する人は大勢います。

では、逆に投資に必要な能力は何なのでしょうか。
僕は「情熱」「冷静さ」を併せ持つ投資家こそが成功すると考えています。

例えば、株式投資家であれば地道に銘柄を研究していくことが重要です。
もちろん、ある程度はPERやPBRなどの指標で銘柄を絞り込むことは可能です。

しかし、本当にその企業のことが知りたければ、もっと泥臭い作業を延々とやる必要があります。
財務諸表を読み込んだり、会社の歴史を調べたり、その企業の商品を実際に使ってみたり。
競合企業との比較も超重要です。

僕の周りには、会社のIR部門に直接電話をかける人もいます。
このような地道な努力こそが投資での成功をもたらすと僕は考えています。

資産860億ドルの世界一の投資家、ウォーレン・バフェットは寝る前にお気に入りの企業の年次報告書に目を通すといいます。
年次報告書は、株が大好きな僕が読んでも相当につまらないですw
基本数字の羅列であり、ひたすら淡々と企業についての事実が述べられているというものです。

何代でも遊んで暮らせる資産を持つ世界一の投資家でも、あのつまらない資料を読んでいるのです。
この事実は示唆に富みます。

バフェットはそれだけ株式投資が好きで好きで仕方なく、また努力を継続することに何のためらいも無いのでしょう。

株式投資にかける情熱が凡人とは全く違います。

また、不動産でも情熱が重要です。
株と同じかそれ以上に、不動産投資でも地道なリサーチが必要です。

不動産業界はまだまだ人を騙そうとしてくる業者も多いです。
騙されないためには、業者以上に深い物件への知識が要求されます。

個別の物件に対する地道な調査が重要という点では株と共通しています。
皆さん毎日、楽待・健美家・アットホームといったサイトを見たり、不動産屋と物件を見に行ったりしています。

不動産の場合はほかにも情熱が要求される場面が多々あります。
例えば金融機関の開拓です。 不動産取引では一回の売買で動く金額が大きいです。

不動産投資は、借金をして行うケースがほとんどでしょう。
しかし、特に実績や資産が無い状態では中々金融機関はお金を貸してくれないものです。

そこで、金融機関にいくつも飛び込み営業して、やっとお金を貸してくれる所をみつけてくるのです。
不動産投資家Aさん
最低でも10行は回れ。話はそれからだ。
不動産投資家Bさん
金融機関の開拓は、絶望してからが勝負や。
などと、不動産投資家が残した名言は数知れません。
実際の不動産投資家には、頭でウダウダ考えるよりも、とにかく強い気持ちを持って動けるかが問われる場面も多いのです。

こういった背景から、僕は投資家にとって「情熱」は最高の才能だと思っているのです。
「情熱」がないとこれらの努力を続けることはできませんから。

頭の良さより情熱です。
ロケット工学で博士号を取る必要はありません。
投資とは、知能指数160の人間が130の人間を打ち負かすゲームではないからです。

ウォーレン・バフェット

「頭がいい」ことが裏目にでる場合も

正直僕も勉強が得意ですが、教科書から学んだことが実際に投資に役立つことは多くないです。
「どちらかと分かっていたほうが良いけど、知らなくてもそんなに問題なし」というレベルのものが多いです。

もちろん経済学部で一生懸命勉強すればお金持ちになれるなんてそんな甘い話はありません。
(そもそも、経済学はお金持ちになるための方法を考える学問ではないので、これは当然ですが)

しかし、ファイナンスを学んだ人ですら投資では負けているケースも多々あるのです。
冒頭で紹介したLTCMのケースもそうですね。

ファイナンスは、投資で儲けるためのエッセンスが少なからず入っています。
現役のヘッジファンド・トレーダーにも高度なファイナンスを学んだ人がたくさんいます。
一見、ファイナンスを勉強したら投資にプラスになりそうな気がします。
なのに、彼らは負けている。 これが僕には不思議でした。

しかし、謎が解けたのは、実際に投資を自分で始めてからでした。
多くの「頭のいい人」は投資をギャンブルとして扱ってしまっているのです。

「頭のいい人」がやっている学問では、どんな銘柄も抽象的な確率変数として扱われています。
要はコイン投げと同じ扱いです。
教科書や論文には、「株Aの期待リターンをr_Aとする」なんて書いてあったりします。
株Aの具体的な売上とか、EPSがどうとかは一切問題にされていません。


一方、勝っている投資家は、日夜決算書を読みまくっています。

この銘柄はこの製品が売れているから、今後も株価が上がるだろう
為替がますます円高になってきてるから、輸出だよりのこの銘柄は厳しいだろう

といった個別の銘柄一つ一つの分析をしまくっているのです。


例えば最近だと、過去の株価データをディープラーニングモデルで学習させて株価を予測する、といった試みを良く見かけます。
ですが、ぶっちゃけまともな結果が出てるものを見たことがないですねw

今の所、機械学習を含めた数理モデルよりも、人間の泥臭いリサーチのほうが遥かに信頼できるというのが僕の肌感覚です。

子供の頃から僕の周りには「頭が良い」人がたくさんいましたが、その人たちがお金儲けの才能があったかは非常に疑問です。

年収800万円の安定した生活を目指すなら、東大を始めとする「いい大学」に入って「いい仕事」につくのが適切な戦略だと思います。

しかし、何億円もしくは何十億円という資産を得たいなら、学校のお勉強よりもやるべきことがあると僕は思いますね。

これは人生の多くの時間を勉強に充ててしまったことへの反省も込めて書いています。

とはいえ「頭の良さ」がものを言う場面もあるにはある

とはいえ、「頭がいい」人は投資で有利になる面もあります。
例えば彼らは本を読むことに抵抗がないことが多いです。
これはかなり大きなアドバンテージです。
先人の投資に関する知見を日々勉強するのは、ある意味最高の投資ですからね。

また、英語が読めると有利になることもあるにはあります。
海外株や海外不動産をやっていると、英語の情報源に触れる必要が生じてきます。
日本での投資オンリーだとあまり必要ないですけどね。
頭がいい人が有利になるポイントはだいたいこのくらいでしょうか。

まとめ

繰り返しになりますが、投資において「頭の良さ」があまり重要でないというのが僕の意見です。

理由は、現実の株や不動産は教科書の中に出てくる記号のような抽象的なものではないからです。

全ての株、全てのマンションには個性があります。

そういった一つ一つの株や不動産を地道に調べていくこと、そして地道な努力を継続するための情熱こそが一番必要なものなのです。

我々は、表面的な知識ではなく、投資の生きた経験を身につけたいところですね。
では、また次回お会いしましょう。

(記事中に出てきたバフェットについてもう少し詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。)

世界三大投資家の幼少期に見る凡人との違い【バフェット、ソロス、ロジャーズ】

2019年12月16日
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